2ntブログ

2008年04月

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
※なんとなくそれっぽい描写アリ。15禁でおながいします。


「ケジメだよ。こんな時間にここに来てるようじゃダメだ。お前明日学校あんだろ」
「慎治さんがあんな事言ってなかったら来てねーよっ」
「歩、帰れ」
「なんでだよっ」

 引き寄せられ、抱き締められる。抱き締め返せない腕。そんな腕ならいっそ、なくなってしまえばいい。心臓の音が耳に煩い。なのに身体から血が奪われていくように目の前が暗くなってゆく。


 マスターに優しく追い返されて、結局ビールを少し飲んだだけで帰路に就いた。昼から何も固形物は口にしていないが、食欲はない。

 歩はどうしているだろう。兄に知られている事を、歩は知らずに済んだだろうか。全ては歩が大切にしているものを守るため。ひいては歩を守るため。あとの事は歩の兄に任せておけば良いんだろう。もし歩が傷ついたとしても、どうかなるべくその傷が浅く済むように。祈りながら一歩一歩を踏み締めた。


「酷い顔ね。汚いわぁ」

 カウンター越しにマスターが慎治を覗き込む。この季節にランニングシャツ姿の彼の、無駄に鍛えられた腕の筋肉が暑苦しささえ感じさせる。


まずは↓をご覧くだちぃ

魔法のキス1
智弁和歌山―宇治山田商 8回裏宇治山田商2死三塁、ピンチを迎え、捕手森本にほおにキスされる投手林
魔法のキス2

魔法のキス、ピンチ救う 智弁和歌山バッテリー
2008年03月31日00時33分

 智弁和歌山の捕手・森本が投手の林に魔法のキス。8回のピンチでマウンドに駆け寄り、林の左ほおにぴったりと唇をあてた。

 緊張しがちな林をリラックスさせるための「おまじない」という。昨秋の近畿大会準々決勝で救援登板したときに試したら、林が残り7回を無失点に抑えた実績がある。

 ほおを腕でぬぐって苦笑いした林だが、この日も効果は絶大。三振でピンチを切り抜け、「あとは笑顔で投げられた」と照れていた。

(30日、選抜高校野球3回戦、智弁和歌山2―1宇治山田商)

アサヒ・コム



======試合終了後======

「……あんなトコでキスなんかすんなよな」

「でも上手く行ったじゃん」

「そうだけどさぁ……」

「俺にキスされて張り切っちゃった?」

「……ばーか」


***************************************************

 なんでしょう、この二人。
 きっと普段からチッスしまくりすね。
 思いっきし釣られまんた☆
 二人のこの会話はベッドの中とかでやってれば(・∀・)イイ!!と思います。
 二人でイガグリ頭ナデナデし合ってハァハァやってれば(・∀・)イイ!!と思います。




 PBC(←なり茶)恋人さんと話してて膨らんだ妄想すムハー
 うp許可あ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!



BL妄想劇場トラコミュに参加☆
妄想駆り立てられる作品揃いです。
ぜひ皆様も行ってみてくださいv





↓よければポチっと押してクダサイ
  書く意欲に繋がってますv
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ



 コーヒーを飲み終えて、内ポケットから携帯を取り出した。掌に収まる銀色をじっと見詰める。

 ――決心が揺るがない内に。

 慎治は歩の番号を呼び出した。





「歩はまだ十七です。今ならまだ引き返せる。この四月には高三にもなって、受験もあります。M大以外の大学を受けたいとも言っている事ですし、そういう事に時間を割いてもいられません。そうしているうちにきっと」

 ――きっと。俺の事は忘れるだろう、と。


「どうも」

 慎治は立ち上がり、野田に軽く会釈をした。すると野田も釣られたようにどうも、と小さく頭を下げ、それから横にいたウェイターにホット一つ、と注文した。

 二人向かい合ってソファに座ると、暫し沈黙が流れた。慎治から掛ける言葉は何もない。そしてまた慎治は野田の言葉を全て聞き入れ、自分からは何も語るまいと、そう決意していた。


 いつの間にか、閉店時刻になっていた。もよもよと慎治の周りに漂う薄い水の膜の中に己を閉じ込めながら、退店してゆく客に頭を下げ、「ありがとうございました」と声を出した。

 その後の仕事は、淡々とこなしはしたがあまり記憶にない。内ポケットに入れたたった一枚の名刺が、慎治には酷く重く感じて、そこを端に身体全体に薄く一枚水の膜を纏ったように外界から慎治を切り離した。仕事中もずっとその膜の中で仕事後に訪れるであろう試練についてただぼんやりと考えていた。遠くで水の音が聞こえた気さえした。


 いつもの月曜。バレンタイン商戦も終わり通常の陳列に戻ったが、早すぎる春服のディスプレイにはまだ現実味がなく、また実際一歩店から出れば、まだ春の兆しは微塵も感じられない風に吹かれてコートの前を合わせる、そんな季節。開店後間もない午前十時半過ぎの紳士服売り場は客足もまばらで、時折客を見掛けても、月曜が休みな職種と思われる彼らはワイシャツやネクタイが並ぶ慎治の持ち場はスルーして、この階から繋がる本屋や有名大型雑貨店の入る別館の方へと流れてゆく。それでも訪れた数人の客が触れて行った陳列を整えるべく、慎治は売り場を見渡しながらさして乱れてもいないネクタイの列に手を伸ばしていた。

※性描写含みます。18禁でおながいします。


「口説くとか……そんな事しなくても俺はずっと、……大学ん頃から、享一の側がイイと思い続けてきたよ」

 享一の頬を両手で包み、親指で頬骨を辿るように撫でる。

「ヤろう、って言われて拒んだ事ないのは、相手がお前だからだ」

 享一の鼻先にも、顎先にもキスを落としながら享一を引き寄せる。泰司のシートに腕を乗せ、享一が泰司の唇を求めてきた。


 享一の背の高いRV車に乗って、二人は夜のドライブに出掛けた。行き先は聞かされていない。

 享一の運転には、急発進、急ブレーキはまずない。かと言って気付いたら結構なスピードが出ていたりする。そんな享一を、泰司は大人な運転をする、と思っていた。穏やかなようで、熱い。それは享一そのものな気がして、そんな所にまで惹かれている泰司がいた。

 二人で部屋に入ると、享一に両肩を掴まれた。壁に押し付けられ、荒々しく唇を塞がれる。

「っ……、ん……」

 舌をきつく吸い上げられ、痛い程に歯を立てられた。それでも享一の舌は、泰司の身体を熱くする。痛みしか与えられない享一の口内で、享一の舌を求めて切なく心が震え、鼻からは甘い声が漏れた。


「じゃあ、また」

 送ると言うので、結局マンションまで山井と一緒に帰って来てしまった。エントランスで別れようとすると、山井が泰司の腕を掴んでそれを引き止めた。

「入沢さん、さっきの話、まだ終わってないんすけど」
「……え?」
「一緒に住んでる人は、入沢さんの恋人ですか?」
「あ。ええと……」

 享一からの電話でうまく紛れたかと思っていたが、失敗に終わったようだ。再び答えに窮していると、両腕を掴まれそのまま壁に背を押し付けられた。


 その時、テーブルの上に置いてあった泰司の携帯が震えて、着信音と共にテーブルに細かい振動音を響かせた。享一からの電話だった。山井からの質問にどう答えるか困っていた泰司はそのタイミングの良さにほっとすると同時に享一の勘のようなものを感じてどきりとする。ちょいごめん、と山井に一言謝って、享一に助けを求めるようにその場で携帯を開いた。

 山井との約束は午後六時。その五分前に駅前に行くと、山井はもう人待ち顔で約束の場所に立っていた。初めて見た私服姿の山井はいつもの作業着のツナギ姿と違いジャケットにデニムのシンプルな服装で小綺麗に纏め、断然そのルックスを引き立てていた。集荷で来ている時は眠気もあって注視していなかったからか、改めてよく見れば陽に焼けた滑らかな肌に日々の荷物の運搬でついたと思しき筋肉の逞しい上半身を持ち合わせていた。彼に気付いた道行く人々が二度目の視線を投げ掛ける程度にその風貌は人目を引いていた。


※性描写若干アリです。18禁でおながいします。


 今朝もいつものように落とされたキスでぼんやりと目が覚めた。享一の服装がスーツでない事で今日が金曜と気付く。金曜はカジュアルフライデーだとかでスーツ以外の着衣推奨だそうで、享一も取引先に特別な用がない限りノータイにデニム以外のパンツといった軽めの服装で出社する。泰司は享一のスーツ姿が好きだった。つまらない事だが金曜になるといつも享一の会社に対して苦々しい気持ちを抱かずにはいられない。


 次目が覚めたのは、朝だった。ベッドの中にない恋人の姿を探して部屋を見渡すと、享一はスーツに着替えネクタイを締めている所だった。毎日のように結び続けてそろそろ五年になるその慣れた手さばきに思わず見入ってしまう。ネクタイを結び終え、泰司の視線に気付いた享一がふと笑みを浮かべて泰司にキスを落とした。

 | Copyright © がっつりBL的。 All rights reserved. | 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ