「――歩」
寝室に一歩入った慎治さんが振り返った。一緒に寝室に入ろうとする俺を、強引ともいえるような強さでドアを引くことで遮って、その隙間から俺を見る。
慎治さんが、俺を拒絶する。
どうしていいのか分からなくて、体が動かなくなるのを感じる。
寝室に一歩入った慎治さんが振り返った。一緒に寝室に入ろうとする俺を、強引ともいえるような強さでドアを引くことで遮って、その隙間から俺を見る。
慎治さんが、俺を拒絶する。
どうしていいのか分からなくて、体が動かなくなるのを感じる。
ふと仕事の手を止めて、仕事部屋を出た。
冬の部屋に、俺一人。
低い太陽の日差しが部屋の深くまで届き、窓の外の寒さとは無縁のように床を暖かく照らしている。
一人の部屋には慣れてるけど、妙な胸騒ぎがして辺りを見回したちょうどその時、玄関の鍵が外側から開いた。
それができるのは、慎治さんだけ。
驚いて、壁に掛かった時計を見る。午後四時半。慎治さんが仕事から戻ってくるには早すぎる時間帯だ。
冬の部屋に、俺一人。
低い太陽の日差しが部屋の深くまで届き、窓の外の寒さとは無縁のように床を暖かく照らしている。
一人の部屋には慣れてるけど、妙な胸騒ぎがして辺りを見回したちょうどその時、玄関の鍵が外側から開いた。
それができるのは、慎治さんだけ。
驚いて、壁に掛かった時計を見る。午後四時半。慎治さんが仕事から戻ってくるには早すぎる時間帯だ。