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Sister Moon(15)(R15)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「綺麗な身体ですから、傷は付けませんよ。この手錠も痛くないでしょう? 柔らかい革ですからどんなに暴れても、肌に怪我を負うことはありませんよ」

 安心して下さい、と笑みを浮かべながら、深井が再びスーツケースに戻り、そこからスチール製らしき黒い棒をカシャリと音を立てて手に取る。長さ五十センチ程のその両端にはまた、手首に嵌められたリストバンドと似た作りの拘束具が付いていた。

 次は足ですよ、と足首を取られ、片方ずつ枷が嵌められる。すると棒の長さの加減上、足を閉じることができなくなった。

「……、っ」

 緊張で身体が強張り、怒りで呼吸が荒くなる。それを知られまいと、慎治は奥歯を噛み締めた。

「さすがに緊張していますか。大丈夫ですよ、すぐに悦くしてあげますから」

 何もかもを見透かしたような深井の言動に、悔しさが煽られる。何も考えるなと、己に言い聞かせ、慎治は天井の一点を見つめた。

「いい眺めですね」

 じっと一点を見据える慎治を愛でるように、深井が人差し指を慎治の腰骨に置いた。

「けれどもこれだけでは少しもの足りませんね」
「……、……っ」

 指先が、腰骨を辿って臍へと伝う。そこから中心へと指先が下りてくる。そのおぞましさに、ぞくりと肌が粟立つ。

「せっかく君を好きにできるまたとない機会なんですから、もっと僕を愉しませてくれないと。乱れてもらいますよ、いやらしく」

 中心まで下りた指先は茂みを撫で、何の性的興奮の兆しもないままそこに佇む慎治の雄をなぞった。

「アンタ相手になんか、勃つモンも勃たねぇっつの」
「そうですか。少し残念ですけど想定の範囲内ですよ。まだ手はありますから。……経口と非経口、どっちがご希望ですか」

 何でもないことのようにさらりと訊いて、深井は再びスーツケースの元へと戻った。



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歩×慎治


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昨日は更新再開に際しコメをいただきまりがとんございますたウレシス(´Д⊂ヽ
レス少しお待ちくだたい! 



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