福音、ふたりが幸せであるために（29）（R18)

「……いんだよ歩」
「慎治さん……」
「お前のそれ、スゲェ可愛いって、いつも言ってるだろ」

　可愛いなんて、そんな年齢ではもうないけれど。慎治にそう言われるのは、くすぐったくて、そして幸せだ。

　そして歩も思う。

　慎治が愛しくて、可愛い。

　慎治の深い愛情にはかなわないと思いながら。

　慎治と同じだけ、できればそれよりもっと、深く慎治を愛したい。

「――一緒にいない時でも、いつでもここに、お前を感じていられんだよ」

　いつでも互いを近くに感じていたい。

　その気持ちは慎治も同じ。

「……慎治さん、愛してる……」
「俺もだよ。歩、愛してる」

　そっと慎治の顎を取り、繋がったまま、唇を重ねた。

　柔らかく食み、優しく吸う。薄くもなく、厚くもない、歩の理想とも言える唇がそれに応え、同じ様に歩の唇を食み、優しく吸い返す。

　その穏やかな刺激にも、下肢はじわりと熱を持った。たった今精を放ったばかりの雄が萎えてしまう前にまた、新たな熱が充填されたのを感じる。

　固さを失わないそれで、慎治の中をごくゆっくり、掻き回した。

「んっ、……」

　慎治の中を穏やかに擦る熱塊が慎治の内側の一点に触れた途端、慎治は眉を寄せ、ひくりと震えて小さく顎を跳ねさせる。

「慎治さん」
「ん……」
「もっかい、しても……いい？」
「ん……いーよ。そん代わり」

　慎治が身体を捻り、苦笑するように笑いながら歩の方に向いた。

「明日の観光、なしな」
「ん、いい。ゆっくり休んで……」

　ふたり向かい合って、そして再び身体を重ねた。


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歩×慎治


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ヽ(´ー｀)ノ　歩全然慎治労われてない罠ｗ