「お前らが中で何やってんのか分かってんだよ。ドア開けねぇと警察呼ぶっつってんだよ」
河辺が隙間から、奥のヨシヤに聞こえるように大きな声を投げかけた。
「父親のホテルで身内が警察沙汰起こしたらやっぱヤバいよなぁ? いいのかよ、パクられても」
ほら電話すっぞ、とポケットから取り出した携帯を開いて見せた。
河辺が隙間から、奥のヨシヤに聞こえるように大きな声を投げかけた。
「父親のホテルで身内が警察沙汰起こしたらやっぱヤバいよなぁ? いいのかよ、パクられても」
ほら電話すっぞ、とポケットから取り出した携帯を開いて見せた。
河辺と二人エレベーターに乗り込み、あまり迷った様子もなく行き先階のボタンを押すその仕草に、和大はこの先のことはひとまず河辺に任せようと思った。
「――ある程度は覚悟しておけよ」
河辺が言った。
――覚悟。
ナツメが何らかの形で傷付けられているかも知れないという事だろう。最悪の場合、ナツメを心身ともに傷付ける――強姦も。
「――ある程度は覚悟しておけよ」
河辺が言った。
――覚悟。
ナツメが何らかの形で傷付けられているかも知れないという事だろう。最悪の場合、ナツメを心身ともに傷付ける――強姦も。