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Sister Moon(19)(R15)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 再びスーツケースに戻った深井が次に取り出したのは、枷と同様ながら先刻のものよりは細い、革製の短いベルトだった。

 それが何なのか解らずに、深井の手元を凝視する。深井の視線を首元に感じて、それが首輪だと数秒かけて理解した。

 慎治に粘着質な視線を流すように送りながら、深井は黒い革製のそれをするりと撫でた。

「……っ」

 触れられてもいないのに、首元を撫でられたかのようにぞくりと肌が立つ。

 慎治のその様子を薄い笑みのまま横目に見ながら、深井は慎治の首元に手を伸ばした。そのままそれを慎治の首の後ろに通し、一旦締め上げる格好で留めるベルトと同じ要領で、それを慎治の首に嵌めた。

 頭上に置かれた両の手首。ぐ、と首の後ろにまで下ろされたかと同時に、耳の後ろ辺りでかしゃりと音がした。

 何が起こったのか解らずに身じろぐと、がしゃ、と音を立てて手枷が首輪を引っ張った。必然的に首にベルトが食い込み、喉が締められる。

「っ、げほっ、がほっ」

 苦しさに咳き込み、目尻に涙が浮かぶ。

 これで手も足も、自由を奪われたと悟る。

 もう逃げられない。

 潤む視界で、それでも深井を睨みつけた。

「いい眺めですよ」

 その様子に深井は満足そうに笑って、差し出した人差し指を慎治の顎に掛けた。僅かに上を向かされ、薄目で見下ろされる。

「学校でも何食わぬ顔をしながら、さぞ優秀な成績を修めているんでしょう」

 指先が、ゆっくりと身体の線を辿る。喉仏を擽るように通り過ぎ、首筋を下りてゆく。浮き出た鎖骨を通り、身体の脇を撫でるように下りて、胸の突起へと。そこで、おもむろに爪を立てられた。


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歩×慎治


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