2ntブログ

Sister Moon(20)(R15)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「ッ、……」

 己の意思を無視して、びくんと背が跳ねる。零れてしまいそうになった声は、どうにか喉の奥で押し殺した。

 明らかに、いつもと感覚が違う。

 嫌悪さえ抱くべき行為に出られているにもかかわらず、身体がじくりと淫らな熱を持ち始めるのを感じる。

「その君が、こんな格好になっているなんて、誰が想像するでしょうね」

 冷たい微笑を浮かべながらまた、突起を爪で抉られる。固くなった先端がそれに抵抗するように、びん、と張り、その刺激が身体の表面を電気のように伝う。

「っン、……」

 奥歯を噛み締め、身体の内側に向けて騒ぎ立てる肌の痺れを堪える。歯の隙間から零れる呼吸が震えている。クスリに騙されるな、と己の身体に念じるも、その呪文に抗うように熱はますます煽られる。

「さすがに我慢強いですね。それが君のプライドですか」

 さも愉しそうに慎治を観察しながら、指先が数度、突起を弾く。そのたび慎治の全身が、深井に操られているかのようにビクビクと震えた。

「悪い、かよっ、っ」

 確かに捨てたくない自尊心があることが、自分を様々な場所で孤立させているのかもしれない。

 けれども、堕ちて交われば、深井と同じになってしまう。

 そんな自分なら、要らない。

「凄く、良いと思いますよ。そのプライドが脆くなってやがて崩れる瞬間を、今から目の当たりにすることができるんですから。しかも、僕の手によって」
「アンタの力じゃねぇ、だろ」

 笑みを絞り出し、深井を薄目で流し見る。

 俺はお前よりはマシだと、言い退けるように。

 深井はごく僅か、首を傾げた。



←19へ / 21へ→
←1から読む
歩×慎治


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村
↑ランキング参加中す。よければクリック入魂一押ししてください。
 書く意欲に繋がってます(*´∀`)
携帯からはポイント反映されないことがあるようです(090907現在)
ぜひパソからの一押しお待ちしてます(*´∀`)




コメント
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 

 | Copyright © がっつりBL的。 All rights reserved. | 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ