Sister Moon（22）（R15)

　今まで一度も、後孔に男を受け入れたことがなかった。

大事に取っていたつもりはない。ただ、他人からそれを求められたことも、また自らそれを望んだこともないだけだ。

手荒なことはなるべくされたくはないが、試してみるというのもまたいいかも知れない。今ならクスリも効いている。

　――やるならやれよ。

　挑発するような目で、深井を見た。

「ローションを使ってあげるのは、僕のせめてもの情けだと思って感謝してください」

　興奮に肩を上下させていることは深井本人気づいているのかいないのか。深井は震えているようにも見える手で、パチンと音を立ててチューブの蓋を開けた。チューブを傾け、とろりと粘性をもつ透明な液体を張り型に垂らす。

　そして今からこれをお前に使うのだと見せつけるように、慎治の視線の先でその黒い物体に液体を全体に伸ばしてみせた。

「防音の効いた部屋ですから、出したいだけ声を出しても構いませんよ」

　慎治の優位に立つ者としてのニヤリとした笑みで、深井が慎治に言い聞かせる。

　拘束され、閉じることができない両の足。その狭間の窪みに、深井の手が伸びてくる。

　緊張に、身体が固くなる。

　後孔の入り口に、芯の冷えた物質の感触。

　それを受け入れるための身構えをする前に、ぐ、と力が掛けられた。





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歩×慎治



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