※18禁エリアでし。
「僕が君の年齢の頃も、勉強なら何もしなくたってできた」
「ぅッ、っ……」
蝋燭が傾き、またぽたりと蝋が落ちる。その刺すような小さな痛みは、けれども今の慎治にとっては快感を刺激するものでしかなかった。中心が官能に震え、先端からじわりと蜜が滲み出る。
「同じなはずなのに……っ」
深井が慎治に抱いている感情。それは同族嫌悪か、あるいは屈折した羨望か。
ぽたり、ぽたりと。
狙いを定めて少しずつ、落ちる蝋が先端に近づいてくる。
「ッ、……ンっ、ァっ」
そのうちの一滴が、屹立する幹に落ちた。その痛みに身体が硬直し、がしゃりと音を立てて腕が首を引っ張る。咳き込むのも容赦なく、新たな痛みがまた落とされる。
――同じ。
少ない言葉だったが、深井の言わんとすることは理解ったような気がした。
深井もまた、自分がどこにも馴染めないという異質感を、ひとり抱えてここまできたのだろう。
誰からも理解などされないと諦めているかのようで、その実誰よりも理解されることを願っている。
――ほんとに、同じだ。
「っ、アンタが俺くらいの頃は、どうだったか知んね、っけど」
「……、まだそんなに話す余裕があるんですか」
怒りか、もしくはほんの少しの畏れか。深井が戦慄きながらまた蝋燭を傾ける。
「っ、ァっ、……でも今は、違う、だろ? 今はアンタ、大勢の人に、必要とされてる」
絶え間なく落とされる痛み。それを快感と捉える身体。こんな相手にさえ慈悲のような気持ちを抱くのも、あるいは彼に施された薬のせいなのかも知れない。
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蝋燭が傾き、またぽたりと蝋が落ちる。その刺すような小さな痛みは、けれども今の慎治にとっては快感を刺激するものでしかなかった。中心が官能に震え、先端からじわりと蜜が滲み出る。
「同じなはずなのに……っ」
深井が慎治に抱いている感情。それは同族嫌悪か、あるいは屈折した羨望か。
ぽたり、ぽたりと。
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「ッ、……ンっ、ァっ」
そのうちの一滴が、屹立する幹に落ちた。その痛みに身体が硬直し、がしゃりと音を立てて腕が首を引っ張る。咳き込むのも容赦なく、新たな痛みがまた落とされる。
――同じ。
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深井もまた、自分がどこにも馴染めないという異質感を、ひとり抱えてここまできたのだろう。
誰からも理解などされないと諦めているかのようで、その実誰よりも理解されることを願っている。
――ほんとに、同じだ。
「っ、アンタが俺くらいの頃は、どうだったか知んね、っけど」
「……、まだそんなに話す余裕があるんですか」
怒りか、もしくはほんの少しの畏れか。深井が戦慄きながらまた蝋燭を傾ける。
「っ、ァっ、……でも今は、違う、だろ? 今はアンタ、大勢の人に、必要とされてる」
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