じゃじゃ馬ならし（17）

　突然出された単語はさすがに山中にも不本意だったらしい。それでもそんな大敬を面白がるように、片頬を上げた笑みを浮かべながら山中が反論した。

　確かに脅されたわけでもなく、暴力を振るわれたわけでもない。背後は痛みを感じないよう丹念に解され、また充分過ぎる程感じさせられもした。一般的なレイプのイメージとは程遠い抱き方ではあった。

　それでも大敬は『嫌だ』と訴えたはずだ。

「レイプじゃねぇっつうんならセクハラ？　酔った部下の介抱装って上司が猥褻な行為を働いた、みてぇな」
「あんなに腰振ってヨがってたのに何言ってんだよ。本気でイヤだったってならお前の黄金の右足でもなんでも出しゃ良かったんだよ」

　しれっと返された台詞に一気に顔が熱くなる。赤くなっているだろう頬を見られたくなくて、慌てて腕を上げ、鼻から下を隠した。

「ばっ……、酔ってて抵抗できねぇのをいいことに乗っかって来たのはアンタだろっ」
「今は？」
「は？」

　唐突な問いに毒気を抜かれ、間の抜けた声を山中に返した。

「今も酔ってる？」

　山中の、挑発するような視線。

　それが何を意味するのか分からないまま、山中から投げかけられた問いについて、改めて自分の体調を素直に鑑みた。


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参考：貴史×生



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コメレス遅くなってすいませんアセアセ
ちょとずつ返してイきますーっ！もちょとお待ちくださいm(_ _)m