好きすきスキと言わせたい（13）（R18)

「何してたの？」

　目を合わせない榛名の顎を取ってこっちを向かせる。榛名が刹那、目に怯えた色を覗かせる。

　怜史の体温がカっと上がった。

「何もしてな……っ」

　榛名の言葉を、噛み付くようなキスで遮った。

「何もしてないのかどうか、俺に見せてよ」
「何を……？」

　戸惑う榛名の手を引いて、強引にベッドへ連れて行く。

「榛名さん、脱いで」

　ほんの一瞬、榛名が目を見開く。けれども一度ゆっくり瞬きすると目を伏せて、諦めたように服を脱ぎ始めた。それを眺めて、怜史はベッドに腰かけた。榛名が上半身裸になり、怜史を見る。

「下も」

　無表情で怜史を見つめながら、榛名が肩で呼吸をし始めた。それでも怜史に早く、と促されると、黙ってベルトに手をかけた。

　榛名が全てを取り去ると、怜史は立ち上がって榛名の鎖骨を指先で辿った。

「痕はないみたいだね」

　指先をツツ……、と滑らせて胸元へ下ろす。榛名の肌がぴく、とごく僅かに震える。榛名はそれを堪えるように奥歯を噛んで目を閉じた。

　榛名の前に跪く。鼻先を腰骨から中心へと滑らせて、その肌の匂いを確かめる。榛名以外の匂いが混じっていないか。あるいはゴムの匂いがしないか。

「匂いもないね。じゃあ次は…コッチ」

　榛名が無抵抗なのを良い事に、ベッドに顔を押さえ付け、腰を掴んで引っ張り上げた。榛名は腰だけを高く突き出すような体勢になる。

「足開いて」

　言葉だけで促して、後孔を晒させた。

　羞恥と悔しさからか榛名が震える。窄まりをそっと撫で、指の腹で押す。そこは固く閉ざし、また、何の湿り気も感じられない。

「確かにオトコ咥えこんでた、って感じもないね」
「だから何もしてないって……っぁ……」
「うん、ごめんね」

　良かった、と安堵の吐息と共に囁いて、怜史は榛名の後孔に舌を這わせた。そのままそこを執拗に舐める。

「怜史……っ、ゃ……」

　窄まりを舌で突つく。充分に湿りを含んだ襞の中に舌先を挿し入れると、榛名は膝を震わせてベッドに崩れ落ちた。


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