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空に、白い雪(4)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「チカ兄……」
「待って。コーヒー飲みながら、話すよ。汚いけど、座ってて」
「……うん」

 和大は黙って部屋に入り腰を下ろした。

 何から訊こうか。昨日あれから、何があったのか。あの男は、千景とどういう関係なのか。千景は、彼の事を、どう思っているのか。

 ――そして、オレのことは。

「そんなこと、訊かれたってウザいだけだよな……」
「え? 何?」

 マグカップを携えて、千景が和大の隣に腰を下ろした。手渡されて飲んだコーヒーは、コーヒー牛乳のような甘さで、ミルクもたっぷり入れられていた。

 甘いコーヒーを飲んで、和大は苦い気持ちになる。

 子供だと、思ってるんだろうな。こんな甘いの、オレもう飲まないのに。

「カズちゃん、昨日の人、……知ってるよね?」

 和大のそんな気持ちを知ってか知らずか、千景が小首を傾げて和大に笑いかける。

「……水口タケル、だよね。プロ野球選手の」

 和大は昨日の男を思い出して答えた。

 和大も見覚えのある男。それはブラウン管を通してのことだった。所属するのは超メジャー球団ではないけれど、それなりの成績を収めている強肩の外野手。出来上がった身体。自分で稼いで生きている、大人の男。ただもうそれは圧倒的で、和大は昨日、嫌がる千景を掴む彼の手を振り解くことはできなかった。

「そう……。彼とはね、幼馴染みなんだ」
「それだけ……?」
「ん……」

 千景は小さく頷いた。

 ――そんなはずはないだろう。それならどうして嫌がったのか。『俺のこと、もう要らなくなったのかよ』という水口の言葉。あの言葉の意味は。

「恋人、なの?」
「カズちゃん……」
「チカ兄は、あいつの事、どう思ってんの?」
「カズちゃ……」
「これ、あいつがつけたんだろ?」

 和大は、千景の首元を指差した。

 マグを握る千景の手に力が篭る。

「何かあったら呼んで、ってオレ言ったじゃん? 嫌だったんだろ? 相手はプロ野球選手だし、こっちがその気になって騒げば、あいつだって選手生命にかかわってくるから……」
「だから」

 きっぱりと、真っ直ぐな目で和大を見つめて、千景は和大の言葉を遮った。

「だから、彼の前から消えたんだよ」

 千景は、ふ、と寂しく笑った。

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コメント
んなぁっ
野球選手!!
その完成された肉体の前では
何人たりとも抗えない…という(いう?)

しかも幼馴染…っ

もう…朝から私をどうする気です…
2007/11/03(土) 10:49 | URL | ハナ #ZJmJft5I[ 編集]
フツウの男子がモットーのほんわかに出てきた
異色のフツウじゃない人の正体は
野球選手ですた。しかもプロ☆
コレを書いた当時日ハム→阪神の片岡と風呂に入ったことがある
と知り合いが話しまして
おお、プロ野球選手って意外と身近!とか思って使ってみたっつうどうでもイイ裏話wwww
今片岡をウィキで見たら
188/92というサスガに素晴らしいプロポーション…
ってワケでココに出る水口も
それくらいのイメージでwwww

『一緒に風呂に入ったコトがある』そうです。
(なんだか体育会の関係とかで)
聞いた当時ちょっと興奮したwwww

それにしても穴だらけなハナシを以下略(;´Д`)
2007/11/03(土) 16:02 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
ほほ~~う、野球選手と来たか~~。
今回、音楽、絵画と、ちょっと「異色」でしたが、ここへ来てまた方向性が変わりましたね、今度はスポーツ界。
どっちとまとまるのか!!
目が離せませんね。
2007/11/13(火) 01:30 | URL | 平和堂書店 #-[ 編集]
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