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誰もがきっと、誰かの。(42)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※またーり18禁的描写続いてます、すいません(;´Д`)






「ん……」

 身体を離した貴史が、ゴムを着ける気配がする。

 どこかぼんやりと、意識の遠くでその音を聞きながら、この瞬間にも、頬には涙を舐め取った、貴史の舌の感触が甘く切なく、じんと痺れるように残っていることに気づく。

 貴史は泣かせてごめん、と言ったが、けれどもそれは悲しくて流れた涙じゃない。

 むしろ池のほとりで泣いていたさっきまでの悲しみは、貴史がくれた優しい言葉と、熱い抱擁が忘れさせてくれていた。

 生の頬を拭った貴史の舌に感じる涙の味は甘かったことに、貴史は気づいただろうか。

 そしてその時生は、少なからず幸せだと、感じたことを。

 貴史の熱い愛撫には、生を昂ぶるらせるだけじゃない、生を包み込むような優しさがあった。

 昂ぶった身体でほんのひと時、貴史の優しさを実感して表情が和らいだ。

 けれどもそれも束の間、再び腰を掴まれ、曝した背後に貴史の熱を感じると、思考を灼き切ってしまいそうなその熱に再び我を忘れた。

「ぁ……」
「生、挿れてい?」
「ん……、っ、ぁっ」

 貴史の幹が、試すように数度入り口の上を滑る。

 挿入を急いた身体が、貴史の動きを追うように揺れた。それに応えるように腰を掴み直されると同時、くぷりと音を立てるように貴史の先端が入ってきた。

 入ってきた貴史は、けれども一息に生を貫くことはせず、先端だけがごく浅い場所で何度も出入りする。そのたびに生の入り口の襞は貴史の形に沿って伸縮し、熱い異物を身体に受け入れる違和感と快感の狭間の不思議な感覚に、生の背はひっそりと粟立った。


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コメント
秘密拍手コメレスでし(*´∀`)あ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!です!
>秘密拍手コメYさん(*´∀`)

悲しい涙・うれし涙・怒った涙、なんかそれぞれ塩分の割合が違うそうでしてw
エロさに感極まって流れた涙ならきっと甘いだろうとか、
そんな私の勝手な妄想だたりしますですw
あいー(*´∀`)貴史ゴム装着は鋭い読みでびくりしたくらいでし(*´∀`)
礼儀正しくやんないといけない時は
描写としてもしとくべき、みたいなイメージすw
なんで尚大×位織の最初の時も装着してたりしますw

朝チュンを読むと私の体の奥底から
カーッ、とかくぅーっとか、へんな音が出ます\(^o^)/
のでそのシーンは私はなるべく書けるだけ書きたい……
とか言いつつ恋人同士になってからのこの二人のガチュンが
ものすごいアッサリだったらほんとすいませ……orz
なんかそんな予感をヒシヒシと感じつつ
引き続きのお付き合い、何卒よろしくお願いいたしますーっ!!
あざしたーっ!
2009/11/07(土) 22:14 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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