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誰もがきっと、誰かの。(102)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「――ごめん、正直言うと生が俺と同じだってだって分かったら、途端に下心が顔出したってのもホント。しかも生、恋愛もうまく行ってねぇみたいだったし」

 黙っていれば分からないことなのに、正直に打ち明ける貴史が愛しい。生は緩く首を横に振った。

「そんなの全然、謝らなくてもいいよ。僕は本当にあの夜、貴史に助けてもらったから……」

 吐息のように囁きながら、生からも貴史の背に腕を回した。

 あの夜、生は身も心も貴史に救われた。

 その時もらった言葉は、その場限りのものでなく、それ以前から生を見ていて貴史が感じていた言葉だった。

 生を想う気持ちがあった上で、貴史は生を抱いていた。

 そのことを今知って、あの時の貴史の言葉と行動の持つ意味が、生の中でより深くなる。

「あとは、生も知ってる通り。俺は、生が前のオトコとヨリ戻ったと思い込んでたし、……」
「僕は、貴史の片想いの相手が僕だなんて、思いもしなかった、んだよね」

 見詰め合い、微笑み合った。

「生、俺……生のことが、好き……、です」

 突然の畏まった貴史の言葉に、生はほんの少し目を丸くして、そしてふっと、吹き出すように笑った。

「だって……こう言うのはちゃんと言わねぇと、って思うじゃん」

 生に笑われたことで貴史が小さく唇を尖らせる。

 その表情が少年のようで、生はまた、貴史に心奪われる。

「ん、ありがとう貴史。本当に、嬉しい。……僕も貴史が、好きです」

 優しく声を返すと、貴史は尖らせていた唇を弧に描き、少し照れたように笑った。
 



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レス遅れてます申し訳ございませんアセアセ
今夜はインテ前日入りの私のカリスマMさんと、urajiにゃん、chissにゃんと飲みでし(*´∀`)
レスもう少しお待ち下しあ! ほんとにまりがとんございます!(´Д⊂ヽ



コメント
散々焦らされましたが、
今は心がほんわか~です。
ああ、一安心です。
もう、このままラブラブで行きますように~
2010/01/10(日) 17:56 | URL | Rink #-[ 編集]
なんとかくっつきますた~(*´Д`)
>Rinkさん(*´∀`)

ほんと些細な誤解でよくここまで引っ張ったな自分、と
読んで下さる方に申し訳ないよな気持ちでイパイでしorz
ほんとお付き合いまりがとんございます(´Д⊂ヽ
あい、もう最後までトラブルはないでしw
最後までお付き合いよろすくおながいいたします!

あざした~(*´∀`)
2010/01/11(月) 23:07 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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