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じゃじゃ馬ならし(37)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 勢いよく並べられた言葉に少し気圧されてぽかんとしていたら、不意に山中の手が伸びてきて、その手が大敬の上唇をぎゅっと摘んだ。

「なっ、っ」
「分かったら突っ立ってねぇですぐ出発しろ」
「……、はい」

 山中の不敵な目に見据えられ、頬が熱くなったのが自分でも分かる。誤魔化すように視線を逸らせ、小さく一礼して山中に背を向けた。

 いつまでも唇に残る、山中の指先の感触。

 社用車に乗り込んで、忌々しげに口元を拭った。




「君だね、山中の秘蔵っ子ってのは」
「え? あ……はい」

 はいこれ、と優しい雰囲気の男がブルゾンの山の入った段ボール箱を大敬に手渡す。

 横浜支社に入るとすぐ、大敬は山中に言われた通り彼の同期の男を訪問した。待ち構えていたように応対に出てくれたのは、里谷と言う男だった。

「この度は災難だったね。でもまぁ……なんとかなるよ。山中も付いてるし」

 穏やかに言われ、大敬は曖昧な表情で相槌を打った。

「こんなにたくさん、ほんとにありがとうございます。すげぇ助かります。あのでも……」
「何? まだ足りない? けどうちもこれで限界……」
「いえ違います。そうじゃなくてその、別に俺、山中さんの秘蔵っ子とか……」

 そう言うんじゃないと思いますけど、と里谷の言葉を遮って、口ごもるように反論した。

「あれ、そうなの? 電話で話してる感じじゃかなり目をかけてる部下、って感じだったけど……。まあとにかく、部下として山中のこと盛り立ててやってよ」

 名前覚えとくよ田辺くん、と肩をぽふりと叩かれた。いまいち納得行かない表情を浮かべながらも、里谷の満面の笑みに見送られ、大敬は横浜支社を後にした。



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参考:貴史×生


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またまたまたお久しぶりでつw
早く古巣(ここ)に帰りたい…orz
遊び過ぎがムナシイ…(´;ω;`)
私アフォす\(^o^)/




コメント
こんばんは^^
ベラさま、更新ありがとうございます~~~っ
2011/01/21(金) 01:09 | URL | あみ #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011/01/22(土) 00:13 | | #[ 編集]
コメあ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!ございマス!!。・゚・(ノ∀`)・゚・。
>あみさん(ノ´∀`*)

ここここちらこそっ
コメありまとうございますーっ(´Д⊂ヽ
こんなぐうたら管理人の運営する
弱小ブログの更新をお待ちいただいて
ほんと嬉しいです(´;ω;`)ウッ…
ちょとアチコチで勇気いただいてますんで!
もちょと早く次はうぷりたいと思います!
よろしければまたお越しくださいです~!

*******************************************

>秘密コメ↑Kさん(ノ´∀`*)

おひさです!ほんとすいません(;´Д`)
こんな放置放置のマバラ更新に
うれしいコメントほんと感激す(´Д⊂ヽ

頼もしい上司っぽく書けてますでしょか!
ほんとに私が仕事ダメなもんでorz
アホな会社…とか思われないかと
ほんとヒヤヒヤどっかーんで(何w

案外(?)軽いノリでくっついちゃいそな
カンジの二人ですが(まだ脳内w)
続き書きます!!
ありがとうございます!

Kさんも寒さに負けずがんがてください!

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>秘密拍手コメNさん(ノ´∀`*)

おおおおおお待ちいただいてたんですねぃ!!
あああああありがとうございます(´Д⊂ヽ
ほんとダメダメな管理人ですが
必ず最後まで書ききる所存ですので!
よろしければ引き続きのお付き合い
よろしくお願いいたしますーっ!
2011/01/25(火) 00:32 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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