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じゃじゃ馬ならし(39)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「これで予備含めて二千と百、だな」

「はい」

 倉庫で最終チェックを終え、大敬は山中と二人、ほっと安堵の息を吐いた。

 社名が刻まれた社用車で無茶な運転はできないと、法定速度を守った運転を心がけ、オフィスに戻ったのは午後八時過ぎだった。

 山中は宣言した通り、社で大敬を待っていた。彼は労いの言葉も早々に、数を確認しようと大敬を引っ張るように連れだって、大敬が今しがた車から商品を下ろしたばかりの倉庫に向かった。
「納品は月曜だから明日はとりあえず関西に出社だな」

「はい」

 大敬の返事を受けて、山中は左手首の時計に目をやる。

「八時四十分か……今ならまだ新大阪行きの最終に間に合うな」

「え、あ、いやでも」

 新大阪行きの新幹線の最終は午後九時二十分。タクシーを飛ばすなどして急げば行けない時間ではない。しかし山中への報告や今のような数の最終確認等を考慮して、無理に今日のうちに関西に戻るより、明日の始業時刻には少し間に合わないとしても、もう一泊ホテルに泊まって始発で関西に戻るのが良いだろうと考えていた。

「駅まで俺が社用車で送ってやるよ」

「や、でも……」

「今日も結局お前関西に出らんなかっただろ、そうそうあっちに迷惑もかけてられねぇからな。早く来い」

 遠慮から戸惑いがちに返事を言い淀む大敬を尻目に、山中が倉庫を出て行こうとしたので、大敬も慌てて彼の後を追った。




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参考:貴史×生


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