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じゃじゃ馬ならし(44)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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『またいつでも来いよ』

 山中の部屋を出る直前、彼からかけられた言葉。

 ――あーあ。思い出しちまった……。

 この状況だ。思い出さないわけがない。どういう訳か吉森と付き合っていたことも、フラれたことも知られていたのだから、最早山中に隠し立てしなければならないことは何もない。

 それがどれだけ気の休まることかというのは、この年まで生きていれば痛いほど良く分かる。

 それどころか、山中の元へ行くと、性的欲求も軽く満たされる。

「……って何考えてんだ俺」

 ぶんぶんと頭を振って、今浮かんだ考えを払拭しようとする。

 ――でも。

 この数日間で、山中は誰よりも大敬のことをよく見、理解してくれている人物なのかも知れないと思い始めていた。

 仕事においてはずっと尊敬をしていた、その彼に誉められることは少しくすぐったくもあるが、素直に嬉しいと感じる。

 その山中に、仕事のミスをフォローしてもらい、そのことは前面に出さずに大敬の仕事として成功させてくれた。その上、東京駅まで大敬を送り届けるなんてことまでしてくれた。社用車だったから、あのあと車を戻すために社に帰り、それから彼の住む部屋へと戻ったのだろう。

 手間だったに違いない。

「いやぁ……、俺、お礼言い足りてねーよなぁ」

 不自然に大きな声で、自分に問いかけた。

 山中の元へ行くには、強い理由が要る。

 ――これだけ並べれば、理由になるか。

「だよなぁ、うん。行くかぁ」

 来い、つってんだもん、とダメ押しのような一言を吐いて大敬は、東京行きの準備をするべく立ち上がった。



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参考:貴史×生


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コメント
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2012/08/03(金) 22:26 | | #[ 編集]
こんばんはー(ノ´∀`*)
>秘密コメ↑Kさん(*´ω`*)

こんばんは!昨日からココらへんは少しだけ朝晩涼しくなてきました!
今私クーラーなしでも全然ダイジョブなくらいです(*´ω`*)
私は6月が疲れのピークでしたが今はゲンキッキーでやってます!
Kさんは夏バテ気味でらっしゃいますか(;´Д`)
この涼しさでなんとか持ち直して欲しいところですが
疲れが残らないようたくさん寝て体調もどして下さい!!

はい!大敬山中のところまで来ました!
ハメられてハマった、って気付きますた!
山中も帰ってきたところでいよいよ終盤、エロの準備ですw

亀更新続いてますが、またお越しくださいです!

すこーしだけ涼しくなったとはいえ
夏はもうひと踏ん張り必要ぽいですね(;´Д`)
Kさんも体調崩してしまわないようどうか気をつけてください!!
2012/08/09(木) 01:09 | URL | ベラ #-[ 編集]
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