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じゃじゃ馬ならし(46)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 山中が帰ってきたことの安堵より、緊張に足が竦む。動けないまま、山中を凝視した。

 逆光ではっきりとは分からなかった山中のいでたちが、大敬に近づいてくるにつれはっきりと見えてきた。

 ――え?

 山中の服装に、ほんの少しひるむ。

 黒いスーツに、黒いネクタイ。言わずもがな、山中が今まで行っていたところは、法事か、葬儀だ。


 明るい場所から、薄暗いとも言えるエントランスに入ってきた所為だろう、大敬より遅れて、山中が大敬に気付いた。

 物憂げな、少し疲れた表情。

 その表情が、大敬を見るなりわずかに驚き、そしてほんの少し、切なく歪んで見えたのは、大敬の思い過ごしだろうか。

 山中にもし会ったら、嫌味のひとつも言おうかとも思っていたはずなのに、彼の表情を見た途端、何も言えなくなった。

「あ、連絡もせずすいま……」

「田辺」

 大敬を求めるように。

 山中の手が伸びてきたと思ったその瞬間、山中に抱きしめられていた。

「ぇ、……」

 戸惑いのあまり、抱き返すことも出来ない。ただなすすべもなく、山中に身を任せるしかなかった。

「来てくれたのか。良かった、……」

「山中、さん」

 大敬の耳元で、山中が安堵にも似た吐息を落とす。

 何かあったのだろうか、それは山中の、この格好と関係があるのだろうか。

 気になったが、立ち入った質問だ。到底聞けそうにない。

「ちょっと、一人になりたくねぇなって、思ってたとこだったんだよな……」

「そ、なんですか、って、わ、ちょっ」

 体の向きを変えた山中に、ぐい、と腰を掴まれた。

「泊まってくつもりで来たんだろ?」

「ちが、や、違くないすけど……ええと、わっ」

 ほんの一瞬感じた、山中の痛そうな表情はやはり気のせいだったのだろうか。

 山中はいつもの強引さで、大敬を引きずるように片腕で大敬を抱え込んだまま、エントランスのドアを開けた。





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参考:貴史×生


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コメント
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2012/08/23(木) 10:34 | | #[ 編集]
お待たせしてますっ!!(;´Д`)
>秘密コメ↑Nさん

ありがとうございます!!
プライベートいろいろバタバタで
なかなかパソ前に座れず
お待たせして申し訳ないですっ(平伏
そしてまたなんともグダグダな流れで…orz
やっと更新しましたスイマセン!(;´Д`)
よろしければまたお越しくださいませです!!
コメあざした!!
2012/09/12(水) 23:24 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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