雨がやんだら（19）（R18)

　ベッドで裸で抱き合って、初めて歩と唇を重ねた。歩の両の頤を掴むように挟んで引き寄せる。口を開いて歩の唇を舐め、舌を差し入れて歯の表面をなぞった。

「ん……、……」

　歩は慎治の舌の動きに応えて唇を開き、求められるままに自らの口内を晒して慎治の舌を受け入れた。口内を愛撫する慎治の舌を、歩が優しく裏側から舐める。こんな愛しい舌は知らない、とふと思うと慎治の鼻の奥はつん、と痛くなった。舌先同士をじゃれ合わせ、口端から伝い落ちそうになる唾液を舌で掬い取り飲み下す。頤から両手を滑らせて背に回し、肌を密着させると歩は濡れた吐息を零した。

　下腹部を擦り合わせ、互いの雄を確かめる。より深い官能を追って歩が慎治に足を掛けてきた。慎治もそれを手伝うように尻を掴んで歩を引き寄せる。

「ん……、ん、……」

　二人腰を揺らしながら唇を貪り合うと、甘い声が鼻から抜ける。触れ合った下腹部は先端から零れた蜜でしっとりと濡れ、ぬるぬると滑った。それがもどかしくて、慎治は二人の猛りを一緒に握り込んだ。

「慎治さ……ん」

　歩が小さく身じろいだ。握った手の中の歩が脈打ち、固さを増す。

「俺……挿れてぇ……」

　早くも余裕なく訴える歩が可愛くて、思わず顔が綻ぶ。

「……にしても一回イっといた方がイイだろ」

　食むようなキスを繰り返し、唇が離れるのを惜しむようにキスの合間に話しかける。二人の猛りを握る手の力を少し強くして扱き、自らの尖端でも歩の裏側を擦った。

「ん……、っ……ぁ……ちょ……」
「イイよ、イけよ」

　間近で囁く。官能に侵された歩の表情が視覚にクる。鼻先で愛しげに歩の鼻先を撫でて、またキスを貪る。


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