「じゃあ、また」
送ると言うので、結局マンションまで山井と一緒に帰って来てしまった。エントランスで別れようとすると、山井が泰司の腕を掴んでそれを引き止めた。
「入沢さん、さっきの話、まだ終わってないんすけど」
「……え?」
「一緒に住んでる人は、入沢さんの恋人ですか?」
「あ。ええと……」
享一からの電話でうまく紛れたかと思っていたが、失敗に終わったようだ。再び答えに窮していると、両腕を掴まれそのまま壁に背を押し付けられた。
送ると言うので、結局マンションまで山井と一緒に帰って来てしまった。エントランスで別れようとすると、山井が泰司の腕を掴んでそれを引き止めた。
「入沢さん、さっきの話、まだ終わってないんすけど」
「……え?」
「一緒に住んでる人は、入沢さんの恋人ですか?」
「あ。ええと……」
享一からの電話でうまく紛れたかと思っていたが、失敗に終わったようだ。再び答えに窮していると、両腕を掴まれそのまま壁に背を押し付けられた。
「俺は入沢さんに恋人がいても構いませんよ」
「や、え?」
山井の言う言葉の意味が飲み込めず、泰司より少し背の高い山井を上目で見上げて小さく首を傾げる。その様子に山井がふと笑って顔を近付けてきた。
「入沢さん……マジでスゲェ可愛い……俺と付き合って? 俺ウマいすよ」
最後にさり気なくとんでもない自己アピールも織り交ぜながら、山井の唇が至近距離にまで近付いてくる。山井の意図がやっと飲み込めた泰司は慌てて両手で山井の口元をぐい、と押した。
「ちょ、待てってこんな所で何す……」
「ここじゃなければイイ? じゃあどこか……場所変えてしませんか、続き」
「そ、ゆ問題じゃね……ぇって」
山井の口を押す泰司の手首を取って、山井がそっと唇を押し当てた。
――ぞわり。
背が粟立つ。享一から与えられるのとは全く別種の感覚。
「……違う」
「え?」
「悪ぃけど、違う」
「何がですか?」
「山井……さんとじゃ、やっぱエロい事とかしたくねぇ、っつうか。……手。悪ぃけど、離して」
「入沢さん……」
拒絶の言葉を返されたにもかかわらず、山井はどこか嬉しそうに笑った。
「堪んないすね、入沢さん……時間掛けて口説かせて下さい」
「――無理」
はっきりとした言葉。二人のものでない声がエントランスに響いた。山井が声のする方に振り返る。
「あ、享一」
享一の姿が、二人に近付きエントランスの光に照らされて浮かび上がった。
「泰司、んなガキに口説かれてんじゃねーよ。帰っぞ」
享一が片眉を上げた呆れ顔で山井を無視するかのように泰司だけを見る。
「あ、……うん」
「余裕っすね。今日で入沢さんの事、大体分かりましたよ。俺、落とせると思います」
空気のように扱われた山井が享一の視線に割って入った。享一が酷く鬱陶しそうに山井を睨み付ける。
「分かってねーな。こいつにあれだけ拒否られたらめちゃめちゃ拒否られてんだよお前」
睨み合う二人の間の空気が張り詰める。
「や、めろって享一。帰るから、な。山井さん、今日はありがと。また、な」
「またはねぇよ」
まだ何か言いたげな二人を引き剥がすように、泰司は山井に手を振り、享一の腕を掴んで引っ張りエレベーターに乗り込んだ。
←6へ / 8へ→
1から読む
羞恥プレイ的過去作品享一×泰司シリーズあります。
よろしければドゾー
↓よければポチっと押してクダサイ
書く意欲に繋がってますv
「や、え?」
山井の言う言葉の意味が飲み込めず、泰司より少し背の高い山井を上目で見上げて小さく首を傾げる。その様子に山井がふと笑って顔を近付けてきた。
「入沢さん……マジでスゲェ可愛い……俺と付き合って? 俺ウマいすよ」
最後にさり気なくとんでもない自己アピールも織り交ぜながら、山井の唇が至近距離にまで近付いてくる。山井の意図がやっと飲み込めた泰司は慌てて両手で山井の口元をぐい、と押した。
「ちょ、待てってこんな所で何す……」
「ここじゃなければイイ? じゃあどこか……場所変えてしませんか、続き」
「そ、ゆ問題じゃね……ぇって」
山井の口を押す泰司の手首を取って、山井がそっと唇を押し当てた。
――ぞわり。
背が粟立つ。享一から与えられるのとは全く別種の感覚。
「……違う」
「え?」
「悪ぃけど、違う」
「何がですか?」
「山井……さんとじゃ、やっぱエロい事とかしたくねぇ、っつうか。……手。悪ぃけど、離して」
「入沢さん……」
拒絶の言葉を返されたにもかかわらず、山井はどこか嬉しそうに笑った。
「堪んないすね、入沢さん……時間掛けて口説かせて下さい」
「――無理」
はっきりとした言葉。二人のものでない声がエントランスに響いた。山井が声のする方に振り返る。
「あ、享一」
享一の姿が、二人に近付きエントランスの光に照らされて浮かび上がった。
「泰司、んなガキに口説かれてんじゃねーよ。帰っぞ」
享一が片眉を上げた呆れ顔で山井を無視するかのように泰司だけを見る。
「あ、……うん」
「余裕っすね。今日で入沢さんの事、大体分かりましたよ。俺、落とせると思います」
空気のように扱われた山井が享一の視線に割って入った。享一が酷く鬱陶しそうに山井を睨み付ける。
「分かってねーな。こいつにあれだけ拒否られたらめちゃめちゃ拒否られてんだよお前」
睨み合う二人の間の空気が張り詰める。
「や、めろって享一。帰るから、な。山井さん、今日はありがと。また、な」
「またはねぇよ」
まだ何か言いたげな二人を引き剥がすように、泰司は山井に手を振り、享一の腕を掴んで引っ張りエレベーターに乗り込んだ。
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羞恥プレイ的過去作品享一×泰司シリーズあります。
よろしければドゾー
↓よければポチっと押してクダサイ
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コメント
もーーーっ!
修羅場ぁーーっっ
だというのに顔にやけてるーわたしーーっっ
毎日毎日拝見してはコメりたくって仕方なかったですぅーー
しかしコメる前に力尽きご臨終・・・じゃなくて
ご就寝・・・(涙)
もーーベラ様ぁ・・・実はわたし・・宅配業者さんとの
萌え妄想・・・しちゃったこと・・・あるんです!(カビラじエイ風に♪)
だからツボ入りまくったーーーっっ!っす。
あぁ・・またもやベラ様の指圧にやられた・・・ガクッ。
指圧の心は萌え心・・・♪
壁に押さえつけられるとか!
もーその時の山井さんの前腕の筋肉とか
想像しちゃって1人萌え・・・
戸惑う泰司さんの色気に萌え・・・
そして・・・登場の仕方がかっちょ良過ぎる
享一さんにズッキューーーン・・・
射抜かれました・・・。ドサッ。
あーあーもーこの後お部屋に戻ったら・・・
きゃーーーっ♪♪
もー期待でわたしの胸は
ぴョン吉が張り付いてるがごとく
ピョンピョン跳ねまくっとりますです♪
落ち着けーぴョン吉ぃーーー
修羅場ぁーーっっ
だというのに顔にやけてるーわたしーーっっ
毎日毎日拝見してはコメりたくって仕方なかったですぅーー
しかしコメる前に力尽きご臨終・・・じゃなくて
ご就寝・・・(涙)
もーーベラ様ぁ・・・実はわたし・・宅配業者さんとの
萌え妄想・・・しちゃったこと・・・あるんです!(カビラじエイ風に♪)
だからツボ入りまくったーーーっっ!っす。
あぁ・・またもやベラ様の指圧にやられた・・・ガクッ。
指圧の心は萌え心・・・♪
壁に押さえつけられるとか!
もーその時の山井さんの前腕の筋肉とか
想像しちゃって1人萌え・・・
戸惑う泰司さんの色気に萌え・・・
そして・・・登場の仕方がかっちょ良過ぎる
享一さんにズッキューーーン・・・
射抜かれました・・・。ドサッ。
あーあーもーこの後お部屋に戻ったら・・・
きゃーーーっ♪♪
もー期待でわたしの胸は
ぴョン吉が張り付いてるがごとく
ピョンピョン跳ねまくっとりますです♪
落ち着けーぴョン吉ぃーーー
2008/04/07(月) 00:19 | URL | ぶり #-[ 編集]
享一さんカッコよすぎ~!
なに、この人のこの余裕はっ!!
山井くん、それでもイクのか?
押すのか?
またはあるのかーっ?
楽しい展開です~ww
なに、この人のこの余裕はっ!!
山井くん、それでもイクのか?
押すのか?
またはあるのかーっ?
楽しい展開です~ww
2008/04/07(月) 08:22 | URL | 蛍 #-[ 編集]
>ぶりさんっ!
わーーーー!すいません修羅場華麗なまでにアッサリスルーwwwwworz
おわっと!マジすか!ぶりさん!毎日お越しいただいてるなんて(´Д⊂ヽ
お疲れのトコロホントありがたす!。・゚・(ノД`)・゚・。
宅配業者の妄想!ありますかwwwwwww
(カビラ風なイイ返しが思いつかナス無念wwwwww)
ウチの出入りのぬこサンはウケなんですが(それも妄想)
今回タチタンに来てもらいますたwwwww
んもーこんな駄文にありますですか!ツボ!
なんかグダグダ感満載でホント申し訳なすorz
次回からエロ!入るつもりです!はよ書きたすwwwwww
ホントならこのまま部屋でワーって高まるはずだと思うんですが
今回のテーマは実は…wwwwwwwってのが私の中にありますので
ワンクッション置かせて頂ますたwwww
うまく描写できるか今からドキドキす(;´Д`)
享一の登場は精一杯の虚勢でFAすwwwww
色々力不足で申し訳なすですが
どうぞぶりさんのスバラシスな脳内補完で
お楽しみいただけたら…ホントシアワセす!
胸のピョン吉タンにもどうぞよろすくです!!
ぶりさんの胸のピョン吉タン、想像するだにスゲカワユスv
>蛍さんっ!
享一の余裕は年下相手にギリギリの虚勢だった、というつもりすwwwwww
みなさんに気にかけていただいて
ナイスバディ(ぇ)で自称エチーウマい山井、
使い捨てるのが勿体無くなってきましたwwwww
(使い捨てる気満々でしたwwwww)
ちょっとどこかでまた使えるか考えますっ!!!
蛍さん、いつもありがとうございマス!
わーーーー!すいません修羅場華麗なまでにアッサリスルーwwwwworz
おわっと!マジすか!ぶりさん!毎日お越しいただいてるなんて(´Д⊂ヽ
お疲れのトコロホントありがたす!。・゚・(ノД`)・゚・。
宅配業者の妄想!ありますかwwwwwww
(カビラ風なイイ返しが思いつかナス無念wwwwww)
ウチの出入りのぬこサンはウケなんですが(それも妄想)
今回タチタンに来てもらいますたwwwww
んもーこんな駄文にありますですか!ツボ!
なんかグダグダ感満載でホント申し訳なすorz
次回からエロ!入るつもりです!はよ書きたすwwwwww
ホントならこのまま部屋でワーって高まるはずだと思うんですが
今回のテーマは実は…wwwwwwwってのが私の中にありますので
ワンクッション置かせて頂ますたwwww
うまく描写できるか今からドキドキす(;´Д`)
享一の登場は精一杯の虚勢でFAすwwwww
色々力不足で申し訳なすですが
どうぞぶりさんのスバラシスな脳内補完で
お楽しみいただけたら…ホントシアワセす!
胸のピョン吉タンにもどうぞよろすくです!!
ぶりさんの胸のピョン吉タン、想像するだにスゲカワユスv
>蛍さんっ!
享一の余裕は年下相手にギリギリの虚勢だった、というつもりすwwwwww
みなさんに気にかけていただいて
ナイスバディ(ぇ)で自称エチーウマい山井、
使い捨てるのが勿体無くなってきましたwwwww
(使い捨てる気満々でしたwwwww)
ちょっとどこかでまた使えるか考えますっ!!!
蛍さん、いつもありがとうございマス!
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