私立BL妄想学園高等部～橘悦朗・日常≠非日常～（７）

「あ？　逆？　……あそ。覚えてねーな勿体ねーなぁ」

　そのまま記憶のないフリを決めて俺のウシロに当たる隼人の熱を握ってやった。昨日俺のを握ったろ？　まずは仕返しな。隼人はすぐに腰を引いて俺の手の中から逃げて行った。代わりに俺の額に、隼人の掌が宛てがわれた。

「…っ、まぁいい。熱は……下がったな」
「熱？　俺熱あったんだ。ふーん……。今何時？　学校は？」

　そうだった。熱があったからそゆ事になったんだった。少し、ほっとする。このまままた日常を取り戻せる。

「かなり熱かった。学校、行くのか？もうすぐHR始まる頃だな」
「行くっしょフツウに。お前も行くだろ？」

　名残惜しそうにも感じる隼人の腕から抜け出して、俺は服を着始めた。俺の身体も制服も、隼人が全部ちゃんとやっておいてくれた。ガキん頃からの優越感。隼人がこんなカイガイしい事すんのは、俺にだけ。

「………昼から行く」

　サクサク服を着る俺に、隼人は珍しく背を向けた。

「え？　珍しいな。じゃあ俺行くな」

　服を着終えるとすぐに、俺は部屋を後にした。

　覚えてねぇワケねーだろ、っての。たとえ記憶になくったって、きっと身体は覚えてる。熱で血迷った、って事にしとかねーと、俺達が俺達でなくなっちまうだろ？　俺達が俺達で居続けるために、俺は俺で居続ける。だから今夜も、俺は携帯繰ってドコに行くか考える。次があるなら、また俺に熱が出た時かな。隼人に熱が出たら、今度は俺が隼人をヤるってのもいいな。

　ネクタイを締めながら、校舎へと急ぐ。

　日常の、始まり。



　　おしまい




終わりましたー！ここまでお付き合いくださりありがとうごうございまんた！
こんな二人の関係。おまいらもーはよくっつけよ！と言いたす(;´Д｀)ﾊｧﾊｧ
悦が隼人ﾀﾝ一人に絞る（しかもウケよりリバとして？）瞬間……10年後くらいでしょか。
ちょｗｗｗｗｗｗｗｗ想像しただけで萌え死ぬ(;´Д｀)ﾊｧﾊｧ
ハナさんありがとう！　ホント楽しかったす！　
お読みくださった皆様ほんとうにありがとうございまんた！



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ハナさんが綴る！この時の隼人視点→鬼塚隼人・日常＝非日常７
ハァハァぜひ見に行ってくだちぃ(;´Д｀)ﾊｧﾊｧ


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