Fly Me To The Moon（21）(R18)

　和大に膝立ちで跨がったまま、己の指を口元に運ぶ。見せつけるように指を舐めて唾液で濡らし、その手を背後から回して後孔に宛てがった。入口の周囲を指でなぞって潤いを移し、つぷ、と指先を挿し入れた。

「ん……、……っ」

　自らの指先の刺激にも身体が震えて顎が跳ねる。ナツメは眉を寄せて己の中に浅く埋め込んだ指先をぐるりと回した。

「ん、……、……っ」

　閉ざしていた襞が僅かに綻びをみせるとすぐに、指先をそこから抜き去った。上気した表情で和大を見下ろす。

「ナツメさん……凄い……」

　ナツメを労るように腿を撫でながら、その艶を帯びた裸体が見せるいやらしい仕草に魂を奪われたように、じっとナツメを見上げていた和大が吐息を零した。

　和大の根元に手を添えて角度を持たせ、先端を後孔に宛てがう。探るように腰を回し、ぐ、と腰を落とした。

「ぁ……」

　和大を、身体の中に感じる。ゆっくりと腰を回して自ら肉道を拡げながら、和大を奥へと受け入れてゆく。

　繋がった場所で生まれた熱が、ナツメの身体を満たしてゆく。繋がるその相手を心から欲しい、と思った時にしか感じないこの快感は、ナツメを心まで満たす愉悦。

　根元まで咥え込んで、荒くなる呼吸に肩を上下させながら和大を見下ろした。目が合うと、ナツメの中の和大がぴく、と反応した。

　和大の下腹部に両手を突いて少し身体を浮かせる。そしてまた、今度は一気に身体を落とす。ゆっくりと始めたその動きを、背後が馴染むにつれて少しずつ速度を早めていった。

「ん、んっ、っ、っ、……あっ」

　不意に、和大が腰を突き上げた。和大に腰を掴まれて、自由を奪われる。

「ぁっ、おまっ、生、意気……んっ」
「ナツメさん」

　和大が上体を起こしてナツメを抱き締めた。そのことで、和大をより深くで感じた。




←20へ　/　→22へ
←１から読む



にほんブログ村

↑ランキング参加中す。よければポチっと押してクダサイ
書く意欲に繋がってます。