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Fly Me To The Moon(38)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「エイジ、あれ出せ」

 ヨシヤに言われて、ラインの入った坊主頭の男が、手にしていた袋から小さな瓶を二本取り出した。

 一本いいぞ、と顎で示してエイジにそれを持たせ、ヨシヤはもう一本を受け取った。そしてその蓋を開け、何度かの深い呼吸と共にそれを吸い込む。はぁ、と息を吐いて、ヨシヤが僅かに焦点を失った目でゆるりとナツメに向き直った。

「ナツメ、お前もやれよ」
「……いらねぇ」

 ヨシヤに小瓶を差し出され、ナツメはふい、と横を向いた。

「悦くなりたくねぇのかよ」
「お前相手に? どうやったってなれねーよ」

 虚勢だったが、鼻先で嘲笑うようにヨシヤを見た。ヨシヤはそれをじっと見返していたが、ふとその目の奥が鈍く光った。

「だから吸わせてやるっつってんだろ?」
「……っ」

 ヨシヤがナツメの顎を掴むように取る。少しの間睨み合い、そしてヨシヤがナツメの鼻先に小瓶を近付けた。

「やれよ」
「い、らね……っ」

 僅かな抵抗。顔を背けると、ヨシヤは「おい、押さえろ」とすぐ横で瓶を嗅ぎ合っていた男二人に言った。

「っ……」

 男二人、一人には馬乗りになられ、もう一人には頭を強い力で押さえ付けられて、ナツメはベッドに俯せに縫い付けられた。それを楽しそうに見ていたヨシヤが、また緩慢な動作でナツメに近付き、勝ち誇ったように眉を上げてナツメを覗き込んだ。

「やれよ。初めてじゃねーだろ?」
「……んっ、……」

 ヨシヤが再び瓶の口をナツメの鼻先に近付ける。緊張で荒くなっていた呼吸は、そう長くは止められない。少しでも吸引量が減るようにと、ナツメは浅い呼吸を繰り返した。

 それでも瓶の口を向けられ続けていると、じわじわと効き始めてきたのがナツメにも分かった。




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今は違法の某クスリ。ダメ、絶対(;´Д`)


コメント
【秘密拍手コメレス】【ありがとうございます(*´∀`)】
>秘密拍手コメiさん(*´∀`)

とにかくワルっぽく(カッチョワルw)をイメージしてwこんなん出ました(゚∀゚)アヒャ
3人目は……描写予定してなかったんすけど
iさんのご希望にお応えして金髪にw
ベリショの金髪と思ってくださいw
あああああほんとすねwラブホ偵察は二人連れでないとwwwww
運転手は君だフットワークは僕だ程度にしか考えてナカタす(;´Д`)
またこのようにiさんの助けを借りて
私は続けてイけるわアッ――!けです(*´∀`)
いつもまりがとんございます(*´∀`)
2009/01/27(火) 18:45 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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