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Fly Me To The Moon(39)(R15)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※いろんな意味で15禁でし(*´∀`)





 眩暈にも似た、浮遊感。耳元に煩い程に響く、心臓の音。身体から、力が抜けてゆく。

 やがて、全てに諦めがついた。

 ナツメがぐったりと弛緩した頃合を見て、男たちは押さえ付けるのを止めてナツメから離れた。

「最初っからそうしてればもっとラクに悦くしてやったのに」

 ヨシヤが満足そうに笑ってナツメの後ろ髪を掴み、唇を重ねた。

 唇をこじあけられ、無理矢理官能を呼び寄せるようにヨシヤの舌がナツメの口内を蹂躙する。おぞましさに背筋が粟立つ感覚さえ、薬の力で官能と錯覚させられた身体は、ナツメの意思に反して徐々に熱を持ち始めた。

「んっ……」

 頬が熱くなる。身体の奥が疼きだす。無理矢理吸引させられた薬の効果もあるとはいえ、想わない相手にも反応する己の身体が哀しくて、腹立たしい。いつもの自己嫌悪に吐き気がして、ナツメはぎゅ、と目を瞑った。

「ヨシヤさんなんかコイツ……」

 スゲェすね、と先刻ハマーを運転していた金髪の男が、ナツメの表情に魅入られたように唇を半開きにしながら、もぞもぞと自らの股間をまさぐり始めた。

 ヨシヤはうるせぇ、と男を一喝し、ポケットから取り出した小さなパッケージを彼に向かって投げ付けた。

「俺が済むまでそれ吸って待ってろ」

 男はキャッチし損ねた箱を床から拾って中から煙草状のものを一本取り出しそれを口に咥え、ども、と嬉しそうに火を点けた。エイジもその箱にたかるように駆け寄って、同じように一本取り出して火を灯した。

「ほらナツメ、咥えろよ」

 ヨシヤがスローモーションのようにゆっくりと、ジッパーを下ろした。ナツメの口の中に、取り出されたヨシヤの雄が捩じ込まれる。髪を掴まれ、奉仕を強要された。




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