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偏愛エレジー(13)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※そろそろでしw 微妙ですが18禁でおながいします(*´∀`)







 尚大を見上げながら、身体をずらすようにしてベッドに乗り上げた。まだ僅かに遠慮を残しているのか、それをただじっと見ているだけの尚大の手を取り、そっと引いた。ベッドの中央で、仰向けに横たわる。尚大も位織に手を引かれるままベッドに乗り、位織の上で膝と腕を突いて位織を見下ろした。

「位織さん……」
「尚大って、呼んでいい……?」
「ん……」

 尚大が小さく頷く。位織は薄く笑んで、尚大の背に腕を回した。

「尚大、……やろ」

 ――尚大。

 自ら声にした恋しい男の名。

 その名を呼ぶことが許されたそれだけで、身体が歓びに震える。今からその尚大の肌に直に触れ、彼と繋がることができるのかと思うと、身体の奥から湧き上がる欲望が溢れ出しそうになる。

 尚大の背に乗せた手のひらを滑らせて、彼のシャツの裾を握る。それをたくし上げると、尚大からも背を軽く曲げ、シャツを脱がそうとする位織の動作を手伝った。

 脱がせたシャツをベッド脇に落とし、尚大の肌に触れる。その肌に染み付いた、煙草の香り。くらくらと、位織を誘うように匂い立つ。吸い付きそうに滑らかな肌。撫でると、尚大から小さな吐息が零れた。その吐息が、位織の心をしっとりと、甘く濡らす。触れられてもいない下肢が、位織の下着の中で張り詰めた。

「俺、好きなヤツいるよ」
「ん……さっき聞いた」

 大丈夫、と言葉にする代わりにふと笑ってみせた。それが最後の確認だったのか、尚大も微かに笑みを浮かべ、ゆっくりと位織に唇を寄せた。小さく唇を開いて、尚大のそれが重なるのを待つ。優しく食まれると、位織は震えるように吐息しながらそっと目を閉じた。





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尚大×位織

関連:和大×ナツメ 




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