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偏愛エレジー(18)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 本当の自分は。

 ――本当の俺は欲しい相手しか、求めないよ尚大……。

 徐々に振幅を増す抽送。揺すられながら、心の中で声にできない声で叫ぶように訴える。

 尚大だからこんなに身体が欲する。

 尚大だからこんなに身体が悦ぶ。

 それなのに。

 相手を選べと、尚大は言った。

 教授は位織に夢中になってしまったが、尚大なら大丈夫だ、と。そう言いたいのだろう。

 それは位織にとって、哀しい宣言でしかない。身体を繋げば尚大の心が位織に向くこともあるかもしれないと願っていた、淡い期待を断つような。

 ――そんなこと言うなら、尚大が俺に夢中になればいいのに……。

 脳裏に、店で見た青年の姿が過ぎる。彼が尚大の、心を占める相手――。

「あっ、っ、んっ」

 不意に、官能に蜜を溢れさせる位織の中心が握られた。びくりと、背が跳ねる。

「位織さん俺、イきそ……」

 尚大の切羽詰まった声。薄く目を開けて尚大を見上げると、その額にはうっすらと汗が滲む。その全てが愛しくて、尚大の頬を手のひらで包んだ。

「んっ、いい、イって、尚大……っ」

 その手で尚大の額をそっと拭うと、尚大は気持ち良さそうにゆっくりと瞬きした。

「……位織さんは? イけそ?」

 吐精を促すように、握られた猛りが律動に合わせて扱かれる。

「ぁっ、ん、んっ、イく、はっ、イく……」

 尚大のうなじに手のひらを滑らせて、尚大を引き寄せた。尚大の吐息が欲しくて、唇を重ねる。

「んっ、ん、っ、んン」

 一際大きく突き上げられ、薄い膜越しに尚大がはぜた。その切ない表情を覚え込ませるように間近でじっと見詰めながら、位織も尚大の手の中にその精を吐いた。




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尚大×位織

関連:和大×ナツメ 




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コメント
うわあ、切ない~。
こんな関係をあと何年続ければ…。
というか、尚大に関してはナツメさんに振られたとこまでしか分かってない~。
これからどうなるのかが、とにかく気になります!
(でも切ないエチがまた良いかも^▽^;)
2009/04/13(月) 12:14 | URL | 蛍 #-[ 編集]
にゃーん(´Д⊂ヽまりがとんございます(´Д⊂ヽ
>蛍さん(*´∀`)

あああああんまりがとんございます(´Д⊂ヽ
自分のボキャ貧&ワンパ表現にorzってなってたところす(´Д⊂ヽ
こんな関係のまま7年(゚∀゚)アヒャ
あいや尚大も結局自分から思いを伝えないままフラれ続け7年
そして和大の出現により何もしないのに絶望決定w
その間位織んにだけちょっとちょっと降りかかってるだけすw
巧くまとめられるかほんとにドキムネですが
がんがってなんとか最後まで書き上げたいと思いますので!
どうぞ最後までのお付き合いよろすくおながいしますです!

2009/04/13(月) 23:33 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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