偏愛エレジー（25）（R18）

「んっ、っ、ぁっ、ぁ……」
「位織の中はこんなに私を求めているじゃないですか」
「っ、っん、ぁっ」

　――尚大……。

　友永に揺すぶられながら、位織は彼に想いを馳せた。

　二週間前に交わした、たった一度の行為。この先もう彼と関係を持つことがなかったとしても。身体は彼を覚えている。一度でも彼をこの身に感じることができた、その記憶だけで。

　――大丈夫きっと、これからも生きて行ける……。

「あっ……」

　何度も身体を繋いで知り尽くされてしまった内側の悦い場所を、友永の先端に執拗なまでに何度も擦られ、抉られる。身体は容赦なく昂ぶってゆく。

「ぁっ、ぁ、ぁ、んっ、っく、イく、イく、……ぁっ……」

　身体が痙攣し、友永をきつく締め上げる。友永が低い呻き声を漏らし、位織の中心を握った。吐精を促すように扱くその仕草は、位織の気持ちを麻痺させる。流れる涙で頬が濡れるのも気付かないまま、位織は友永のデスクを吐き出した白濁で汚した――。






　電灯の点いていない部屋は暗く、けれども窓から入る街明かりがぼんやりと室内を照らしていた。あれから何度も優しく、そして強引に絶頂を迎えさせられ、動けなくなった位織を友永が自ら運転する車でこの部屋まで連れ帰った。

「また連絡するよ」

　キスと抱擁のあと、僅かに名残惜しそうに身体を離し、友永はゆっくりと自宅へと帰って行った。それを見送り、ドアを閉めた位織はそのまま壁に凭れてずるずると座り込んだ。

　――ああ……。

　かつては愛していた友永から受けた仕打ちは、けれども位織は全て自分の所為でこうなったと思った。





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尚大×位織

関連：和大×ナツメ　




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