2ntブログ

偏愛エレジー(41)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
※途中ちょっとアリですw




 入れ替えた数値を順に結果に導いてゆくコンピューターの静かな動作音だけが響く部屋で、位織は一人じっと見るでもなくモニターを眺めた。

 ――あんま無理すんなよ。

 梁瀬が去り際言った言葉がいつまでも位織の中に残る。

 自分の想いを相手に告げずに、自分の内に秘め続けることは。

 本当は想いを寄せる相手と、割り切った関係を貫くことは。

 一人静かに流した涙を、なかったものにしてしまうことは。

 無理をしている、と言うのだろうか。

「してねぇよ、無理なんて……」

 ぽつり。小さく呟いた声は、コンピューターの動作音にかき消された。

 不意に、机上に置かれていた位織の携帯電話がメールの着信に震えた。

 ディスプレイには尚大の名。

 位織はふと、笑った。






「ぁ、ん、イく……」
「ん、いいよ、イって位織さん……」

 尚大が内側から位織を突き上げる。位織の身体を知り尽くしたように的確に、位織の悦い場所を責め立てる。位織はそれに応えるように尚大を押し包み、締め上げる。

「ぁ、ぁ、っ、んンっ……」
「俺も、……っ」

 一際大きく突き上げられ、中で尚大がはぜたのを感じる。尚大のその表情に、胸が締め付けられる。同時に位織も、熱を吐き出した。





「今度のヤツは、アイツも長く続くかも知んねぇ」

 あいつバカだから、と尚大は寝そべったまま煙草をくゆらせて、ぼそりと呟くように言葉を零した。

「あいつ?」
「ナツメの、今度の相手」

 尚大が、自嘲するように笑う。吐き出した煙は、少しの間辺りを漂い、そして部屋の空気と混じり合って消えてゆく。







←40へ / 42へ→ 
←1から読む
尚大×位織

関連:和大×ナツメ 




にほんブログ村
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
↑ランキング参加中す。よければポチっと押してクダサイ
書く意欲に繋がってます(*´∀`)


ナツメの新しい相手、和大のことすw→和大×ナツメ


コメント
お~!
いよいよ和たん登場したんですね!!
Newフェイスくん(梁瀬)も何やら気になる存在ではありますが…。
ボチボチ2人としてのお話が動き出しますかね~?ドキドキ
2009/05/09(土) 01:12 | URL | 柚子季杏 #-[ 編集]
やっとでしアセアセ(;´Д`)
>柚子季てんてぃ(*´∀`)

あいーやっと時間軸が戻りますた(;´Д`)
ダラダラ続けててほんともめんなたいです
一応位織んが消極的な行動に移すカンジで
終盤に向けてイきたいと思ってまアッ――!すハァハァ
いつもお越しありがとうございますっ
てんてぃも新連載がんがってくだちぃ(`・ω・´)シャキーン
2009/05/09(土) 09:00 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 

 | Copyright © がっつりBL的。 All rights reserved. | 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ