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偏愛エレジー(59)(R15)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※15禁でおながいします。






「違……」
「じゃあなんだよ位織さんっ」
「っ、……」

 気付いたら、尚大の腕の中だった。

 激した力。

 位織の心まで踏み込んで、抱き締めるかのように。

「尚大……」
「ごめん位織さん、俺がこんな事言える立場にないこと分かってるけど、……俺位織さんを、他のヤツのものにしたくない」

「……、……」
「それでも位織さんが、誰かのものになるって言うなら、こんなやり方しないで俺にちゃんと、言ってからにしてよ」

「……何を」
「『もう終わりにする』って」
「『終わり』……? 尚大と俺は、終わりも何も。……始まってもいないだろ」

 ――俺は尚大への片想いを『終わり』にしようと思ったけれど。

 尚大は。

 ただ、負った傷を、欲望を満たすことで癒す、割り切った関係だと。

 ――尚大はそう思ってたんだろ?

「じゃあ今まで通りでもいいじゃねぇかよっ」

 不意に位織を抱き締める腕が解かれた。その矢先、胸座を掴まれ、噛み付くように唇を塞がれる。そのまま床に組み敷かれた。

「んっ、……」

 直に触れ合った唇。そこから尚大の熱が容赦なく流れ込んでくる。忘れようとしていた尚大の記憶が、身体の奥から呼び戻される。その苦しさに、位織は尚大のシャツを握った。

「……っ」

 それを抵抗と取ったのか、尚大が小さな舌打ちとともにシャツを握る位織の手を掴み、床に押さえ付けた。その手を位織の頭上で一つに纏め上げ、片手で両の手首を戒めたまま、もう片手で位織の衣服を脱がし始めた。





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尚大×位織

関連:和大×ナツメ 



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