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偏愛エレジー(67)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「位織さんはいつでも、こうやって俺を抱き締めてくれてたんだ、よね……」
「尚大……」

 ――そうだよ尚大、俺はいつでも。……尚大を待ってた。

 位織を包み込むことさえできるその長身を。いつも、位織が抱き締めて癒してきた。そして、それが位織の喜びだった。

「ナツメを自分のものにしたがるヤツらを見て、スゲェバカだな、って。思ってたけど、……」

 尚大は今、どんな表情(かお)をしてそれを言っているのだろう。確かめてみたくて小さく身じろいだら、より一層強く抱き締められた。

「俺今、位織さんにそいつらと同じことを思ってる……。こんな気持ち、ナツメにはなったことなかったのに俺……」

 ――尚大。ほんとに俺、を……?

 こんな瞬間が自分に来るなんて、思わなかった。

 尚大の心が得られないなら、と静かに散らそうとした想いが。

 最後のひとひらに今、尚大が気付き、それを惜しんでいる――。

 そして今、新しく芽吹き始めた蕾。

 ほころんでゆく。尚大の想いに触れて。

 閉じ込めて、仕舞い込んできた想いと共に。

「尚大、……」
「ん……」

 尚大の髪を撫でると、尚大は位織のこめかみに頭を預けた。その甘えるような仕草にまた、位織の心と表情がゆるりと和らぐ。

「俺はね、尚大……いつも尚大が傷付くのを願ってきたよ」
「位織さん……?」

 位織の言葉の意味を計りかねたのか、尚大が僅かに身体を離して位織を見た。その少し不安げにも見える表情に笑みを向け、位織は言葉を続けた。




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尚大×位織

関連:和大×ナツメ 



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ブッタ斬りすいません……(;´Д`)


コメント
秘密拍手コメレスです(*´∀`)あ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!です(*´∀`)
>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

もっともっともっと愛憎ひしめく(?)恋愛を書いてみたいんすけど
今の私はこんな感じで限界です(;´Д`)
好きな人の不幸を願わないといけない哀しさみたいのを
伝えたいなぁとか思いながら書いてきましたが
今日とうとう「好き」言ってアッサリフィニッシュ☆
告白シーンが自分の中でものすごい未消化なカンジで
気持ちワルイですorz
結局何を書いててもこんな調子で\(^o^)/オワタ
楽しんでエロ、書きます!!
トロトロにゲヘゲヘじゅるりw
2009/06/05(金) 06:42 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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