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Sometime Butterfly(7)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 同じ高校に通う二人が、時折行動を共にすると、相反するような二人なのに空気が共鳴し、周囲のものは思わず息を呑んだ。

 『小池フェロモン兄弟』

 いつしか二人が意図せず囁かれるようになった呼称だった。





「――あ、七月」

 不意に弟の部屋のドアが開き、部屋から弟の七斗が姿を見せた。呆然とグラスを握り締める七月に気付いた彼は驚いたように小さく眉を上げ、そして少しバツの悪そうな表情を見せた。

 彼はまだ、制服姿だった。

 少しはだけた彼の胸元。

 思わず目をやると、七月の体温は、自分でもはっきりと分かる程にかっと上がった。慌ててそこから目を逸らす。七月は動揺を隠せないまま、握っていたグラスをテーブルに置いた。

「帰ってたんだ。今日田中たちとCD見て帰って来るって……」

 七斗も、どこか落ち着かない様子で視線を泳がせながら、食器棚からグラスを二つ取り出す。

「ん……その予定だったんだけど、田中の彼女が」

 来たから、と呟くように答えて、七月は俯いた。

「そっか。……麦茶、いい?」
「え? うん」

 ぎくしゃくと答えて、麦茶の入ったボトルを七斗に手渡す。受け取った七斗は、ほんの少しの間、七月を見た。

「な、に?」
「……ごめん、七月」
「え?」
「麦茶、もらってく」
「――うん」

 まだ何かを言いたげな視線を七月に向け、けれども七斗は酷くゆっくりと、七月に背を向けた。

 グラスとボトルを手に再び部屋に戻ってゆく七斗の背を呆然と見送り、静かな音を立ててドアが閉まると同時に七月は詰めていた息を吐いた。




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弟の名前、出しドコロが分からなくて、結局ヤケクソのようにここで出しますたorz
「七」だけでなく「八」や「万」も、「かず」と読めるそうで。「七斗」で「カズト」す。
七月生まれの二人には「七」の数字は外せませんですたw
もう少し考えて七斗の名前の出しドコロ、もう少し前に変えるかもす(;´Д`)
『小池フェロモン兄弟』 この呼称、自分で書いてて恥ずかしすぐる(;´Д`)
 



コメント
秘密拍手コメレスです(*´∀`)あ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!ございマス(*´∀`)
>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

七斗、エロさ出せてますかアッ――!りがとうございますアッ――!(´Д⊂ヽ
七月にとってはスキでスキでダイジダイジな半身なのに
七月もそれを自覚しないようにしてるんで
あんまりエピソードらしいものも残せず
それでもかつエロさと印象を出すにはどうすればいいですかーっ!
あかんガッシャーン!(ちゃぶ台)みたいになりながら(脳内)
のわりにはまったりと書き進めてます\(^o^)/オワタ
そう言っていただけたらもう……ぶわっ゜+.゜.(⊃Д`*)゜+.゜
七月も無自覚に垂れ流してる、つもりす(脳内)
実は先輩から言い寄られたりもしてますたw
七斗が初体験したらしい日に、七月も済ませますたw
(もつろんウシロすw(゚∀゚)アヒャ)
どうやらワタクシめが
緩んだボタンの胸元から垂れ流される
むせ返るような(?)フェロモンを感じて
アッ――!ってなるオトコノコたちに萌えるようでwwwwww
私自身がチラリズム萌えなのでなく
チラリズム萌えしてるオトコノコたちに萌え、っつう
とことん腐ってる人だたりしますです\(^o^)/オワタ
七斗の相手が女なのは、私もかなり残念だたりしますw

ほんとどうなることやらアセアセとか思いながら書き進めてますが
引き続きのお付き合いムチ挿れどぞよろすくおながいします!
2009/07/09(木) 22:56 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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