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Sometime Butterfly(21)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※18禁的描写、続いてます。よろすくおながいします。







 誰と寝ても、どんなに身体が満たされても、また新たな別の快楽を求めるのは。

 本当に欲しい悦びは絶対に得られないと、心のどこかでとうに諦めていたから。

 ずっと奥底に秘めるようにしまい込んでいた感情をやっと認めたその日が、この感情は行き着くところのないまま永遠に漂い続けると知った日となる、意地悪な己の運命を呪う。

「こんなことされて感じるとか、誰に教わってきたんだよ七月……っ」
「んっ、っ、ぁっ」

 七斗の声が、七月を責める。より一層強く、奥を抉られる。

 強く打ち付けられるたび、身体は快感に溺れてゆく一方、初めて白日の下に晒されたような無防備なこの感情はひとかけら、またひとかけらと、零れ落ち、壊れてゆく。

 身体は昂ぶり、極まってゆく。触れられてもいない七月の中心からは透明な蜜が滴り落ち、フローリングの床を濡らした。

「っ、七月」

 不意に、シャツを捲り上げられ、背に七斗の手のひらを感じた。そっと乗せられたそれが突然、掻きむしるように指が立てられ、背に痛みが走る。

「んっ、っ」

 けれども七斗から与えられたその痛みは、今まで受けたどんな愛撫より、七月を甘美な官能の歪(ひず)みへと誘(いざな)った。

「ぁ……、イく……っ」

 小声で喘ぎながら限界を訴え、腕を張る。ゆるりと身体を浮かせると、七斗がその背に覆い被さった。

 身体ごと揺すぶられ、思考に膜が掛かる。背には、七斗の身体が密着する。肌から伝わる七斗の熱と鼓動が、七月を沸点へと追い詰めた。

 ――あ、……。

 この瞬間もまた、ひらひらと、舞い上がる蝶を見る。

 去ってゆく。

 大空まで舞い上がり、そして二頭は別々の方向へと別れ、離れてゆく――。

「あ、っ、七斗っ、んっ、も、ごめ、イく、ぁっ……あぁっ」

 七斗の苛立ちを感じていながら、昂ぶることを抑えられなかった、淫らを知った身体。

 ――七斗……ほんとに、ごめん。

 緩くかぶりを振りながら、七月は精を吐いた。




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コメント
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2009/07/23(木) 22:14 | | #[ 編集]
まりがとんございますー(´Д⊂ヽ
>秘密コメ↑Kさん(*´∀`)

またのコメまりがとんございます(*´∀`)
若干私の中でパターン化されてきてしまってる気もしますがorz
ゴカーンまがいのセクース→大団円の流れが
どうやら私の好みのようですorz
聡×淳にちょっかいを出してたのはこれより少し前にあたるわけですが
七斗へのキモチには直視せずにやり過ごしまくってたので
自覚のないままその時は純粋に
「なんかこいつら(聡・淳)とヤるの楽しそうw」
くらいのキモチだったんじゃないかと思ってますです
でもその根底に無自覚ながらKさんが言われるよなキモチが
あったかもすよね、とか言われてナルホドとか
思ってしまうダメな書き手でほんとすいませんorz
ほんと色々思いをめぐらせていただいて感激す(´Д⊂ヽ
二人がくっつくまでまだあと少しありますが
何卒!最後までお付き合いの程よろすくおながいいたします!

2009/07/23(木) 23:03 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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