Sometime Butterfly（28）（R18)

　自分を偽る必要のない相手と仕事をともにできるのは、いらぬストレスを抱えなくて済むだろう。

　加えて望木の有能さは、七月も認めるところだ。

　――独立、か。

　それもいいかもしれない。

　それにしても。

「こ、んなことしながら言うことじゃない、だろ……っ」
「いや、多少お前の判断力も鈍るかな、とか思ったりな」
「なんの判断力……っ、ぁっ」

　望木の指が体内（なか）を拡げ、そこで不意に指が曲げられる。吐精を促すそこを内側から押され、七月の中心はここに至るまでに何度も精を吐いたにもかかわらずまた、熱と固さを持つ。

　執拗なまでに胸元を舌先で弾かれ、そのたびに身体はびくびくと震えた。

　背後を穿つ指は時折不意に曲げられる他は、肝心な箇所のすぐ側まで来てはまた、そこを避けるように更にその奥を拡げる。

　七月はもどかしさに身体をしならせた。

「も、いいから……挿れろ、よ」

　いつの間にか呼吸も乱れていた。

　薄目で望木を見下ろし、喘ぐように乞い求めた。

　それを欲しいと、腿で望木の雄を擦り上げようとすると、望木は七月の足から逃れるように、すっと腰を引いた。

「せっかく縛ってんだから、手が使えねぇことを十分に愉しまねぇと」

　愉しませてやるよ、と七月を見上げ、望木は少し意地悪くも見える表情で笑った。

「んっ、じゃ俺が後悔するくらい……愉しませて、ぁっ」

　さっきの出来事を、なかったことにできるくらいに。

　今まで通り、七斗に笑いかけることができるように。

　その相手に望木を選んで良かったと、七月も微かに笑った。


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090730　1：30　
申し訳ありません最後4行変更かけました。
追加したためそれ以降は明日に繰越になりますたアセアセ
この時間までにお読みいただいた方にはご迷惑おかけします（平伏）