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Sometime Butterfly(58)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※18禁最終です。大詰め最後まで何卒よろすくおながいします。







「七斗……一緒に生まれて、お前に会えて良かった……」

 無重力に漂いながら、うっとりと、言葉を紡いだ。七斗もどこか陶然とした表情で小さく頷いた。

「――でも」

 鼻先で七月のこめかみをそっと撫でながら、七斗が続けた。

「一緒に生まれてなくても、どこにいても。絶対七月のこと、見つけてた」
「そっか……」

 広い世界に飛び立ってもなお、ここに二人が戻ることは決まっていたことなんだとでも言うかのように。静かに発する七斗の声がすっと、七月の身体に染み渡る。

「分かってたはずなのに、夕べは少し急ごうとして、焦っちまって……」

 ごめん、と七斗が小さく詫びた。

「ん……」

 七月は微笑んで、緩く首を横に振った。

 それもきっと、運命だったと思える。

 己の背に、羽があった、その存在を知ることができたから。

 絶頂を迎えるたびに見たあの蝶たちは、自分たちだったのだと、やっと分かったから。

 何もかもが、この瞬間のための必然だった。

 これからは、ふたりの時がまた、一緒に流れる。

 愛してると、囁き合い、互いを確かめ合いながら。

「七斗……」
「……ん」
「もっと……したい」

 ねだるように甘く囁くと、七斗が目を細めた。

「続きは……ベッドでな」
「ん……」

 鼻先同士を触れ合わせ、そしてキスをした。











 遠くで七斗の話し声が聞こえる。

 意識に掛かった膜が薄れてゆくにつれ、その声ははっきりと、七月の耳に届いてきた。

「――今代わります」

 いつの間にか寝室からいなくなっていた七斗が、裸のまま七月の携帯電話を携えて七月の元に戻ってきた。七月の側に歩み寄り、ん、とそれを七月に差し出した。




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コメント
秘密拍手コメレスでし(*´∀`)まりがとんございます(´Д⊂ヽ
>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

ああああああ夜の眠気に勝てず
そして朝も早く起きれずに
激しく遅レス申し訳なすほんとすいません土下座アアアァァァァ!
お詫びといってはなんですが(とかいってご迷惑なら更にすいませ……orz
今晩更新分の七月・望木の直属の上司に
o-iさんのハンドルからお名前頂戴いたしますたーっ!
(勝手に)友情出演ありがとうございます(*´∀`)

カズは弟らしく振舞えてますでしょか
そう感じてくださったならなによりウレシスでし(´Д⊂ヽ
ええも七月、一日半みっちりガチュンしまくりで
仕事もオサボリでしw
職業モノを書くならこれは完全に失敗すねアワワワ(;´Д`)
仕事はちゃんとやる、ってのがカッチョヨスなのに
血迷ってしまいまんた(私がw)
この連載もあと2回で完結です!
次は…あゆしんで繋いでその間にネリネリしたいと思います(*´∀`)
引き続きのお付き合いよろすくおながいしまアッ――!すですハァハァ

2009/09/04(金) 00:14 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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