2ntブログ

誰もがきっと、誰かの。(19)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
「貴史は、俺じゃないよ」
「そりゃあ……お前はそう思ってたんだろうけど」
「貴史は魅力あるよ。俺お前のコピー好きだし。じゃなきゃ一緒に独立してないって。クライアントが増えてくのも、貴史の魅力のおかげだと思ってるよ」
「……、……そっか」

 思いがけない褒め言葉に毒気を抜かれ、貴史はぱちくりと瞬きした。

「なんか悩んでんの? 昔なら身体で慰めてあげてたとこだけど」

 そんな貴史の様子に七月は笑って、そっと貴史の頭を撫でた。

「……ガキじゃねんだから」

 どこかくすぐったいようなその仕草に、照れ隠しのように目を眇め、緩く七月の手を払った。

「ここまで言ってなんだけど、お前のことは今更もういんだよ。ただ……」

 ――彼にまで気づいてもらえなかった、ってのはなぁ……。

 煙を吐き出して、苦く笑った。

「ただ、貴史の魅力を分かってもらいたい相手が、できた?」

 見透かしたような七月の視線が、貴史に否定を許さないよと言うかのように貴史に向けられる。その余裕の笑みが少し悔しくて、貴史はまた、小さく首を竦めた。

「まあ……そんなとこ」
「大丈夫だよ。それが運命の相手なら、必ず結ばれるから」
「……お前に言われたら説得力あるんだか」

 ないんだか、と苦笑しながら席を立った。

 帰る? と訊く七月に頷いて、二人は小さな事務所をあとにした。



←18へ / →20へ
←1から読む


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村
↑ランキング参加中す。よければクリック入魂一押ししてください。
 書く意欲に繋がってます(*´∀`)
携帯からはポイント反映されないことがあるようです(090907現在)
ぜひパソからの一押しお待ちしてます(*´∀`)






コメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2009/10/15(木) 22:07 | | #[ 編集]
ヤキ望木自身がヤキモキw(とかw)
>秘密コメ↑Kさん(*´∀`)

こばわ~(*´∀`)今日もまりがとんございます(*´∀`)

望木のカワイソさはでもなんとなく
本人がアッケラカン(?)な性格で
打たれづよい(多分w)ので
なんとなく軽いノリで「ちょとカワイソすw」
くらいの不憫さっぽいイメージす(日本語変w)
生よりスレてるんで
人生とはこんなモン、みたいに思ってるとこがありそすw

どの瞬間から生が自覚するかは詰めきれてないんすけど(ダメorz)
そのうちメロメロに……!なればイイなぁ、と思ってるすw
わ、わわ、マジでぃすか!まりがとんごじゃいやす!
魅力がここぞで伝えられない望木ですが
引き続きのお付き合い、何卒よろすくおながいします!
コメあざした(*´∀`)

*************************************************

>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

こばわー(*´∀`)いつもまりがとんごじゃいやす(*´∀`)
望木がダイジな「スキ」を七月に言わなかったことについては
ちょろっと今夜更新分にて書いてみますた(*´∀`)
ちょっとクドいなぁと思いつつダラダラグダグダと
望木のココロのツブヤキが続きますw
のわりにはダイジなところが思ってたよりアッサリしすぎて
ニントモまだまだ精進が必要す(´Д⊂ヽ
望木は甘えんぼなところもちょっとはありつつ
でも相手の世話するのがスキな若干慎治タイプかなぁとか思ってるんで
相手に「オフネさん」を求めてはないでし(*´∀`)

んで七月w 
カラダで慰めるなんて全然なんとも思わない行為だたりw
七斗にワケわからんままヤられた時も
望木んトコに慰めてもらいに来てたしwみたいなカンジで(?)
元があんなんなんで七斗とくっついた今でも
キスくらいならアリかなぁ、とか思ったんすけど
やっぱりここはそゆのはナシで、と思って頭ナデナデに終わらせましたw

生のチャンネルは、感度劣悪です\(^o^)/
本当にほんとに仕事できる人は、望木の顔も覚えてると思うすw
ほんとにちゃんとくっつけられるのか
ほんとに不安でドキムネでし(;´Д`)

引き続きのお付き合いよろすくおながいしますです~(´Д⊂ヽ
纏めレスさせていただきまんた!
コメあざした(*´∀`)

2009/10/15(木) 22:24 | URL | ベラ #-[ 編集]
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 

 | Copyright © がっつりBL的。 All rights reserved. | 

 / Template by 無料ブログ テンプレート カスタマイズ