24/7(twentyfour-seven)（９）

　一緒に住む事になって、泰司は持っていた車を手放した。時には泰司もこの車を運転するが、「あんまり上手くない」と享一にも言われるドライビングテクニックしか持ち合わせていない泰司はいつもこの大きな車を持て余していた。それでも事故らないのは過剰なまでの慎重さの賜物だと言っていつも享一が笑う。

　ＲＶ車とは思えないくらいに静かなエンジン音の、サスペンションの良く効いた車。加えて享一のソツの無い運転で、車は滑るように夜道を進む。

　泰司は無言でハンドルを握る享一を見た。時折すれ違う対向車のライトに照らされて浮かび上がる享一の横顔は、以前にも増して精悍で、泰司が見る事ができない仕事中の享一と、毎晩帰宅が深夜になるその仕事の厳しさに思いが至るとふと切なくなった。

　小一時間も走っただろうか。着いたよ、と享一が車のエンジンを切った。それと同時に聞こえて来る、波の音。

「……海？」
「そ。前にお前の初運転で来たのと同じ所」

　もう三年も前になる。泰司が車を買ったから、と深夜過ぎに享一を誘い、享一のナビでやってきたのは確かにここだった。ここで、長く続いた友達以上の関係に終止符を打った。

「懐かしいな。享一、なんか凄ぇキザな事言ったんだよな」
「悪かったな。今日も言うから」

　享一が真っ暗な海から泰司に視線を向けた。

「波に少しずつ形を変えられるけど、波が消えるのもここなんだよな。俺達もそうだろ？」
「……どういう意味だよ」

　分かるようで分からない表現に笑って尋ねると、享一も笑って身体を揺らした。

「どんな波に襲われても、お前と一緒にさえいれたら、それは大したことじゃない。俺の居場所はお前の所しかねんだよ。……好きだよ、泰司。今も、どんどん好きになってってる」
「……それは、俺もだ」

　泰司は少し身を乗り出し、同時に享一の服を掴んで引き寄せた。顔を近付けて、そっと唇を重ねた。享一の下唇を口に含め、慈しむように優しく甘噛みする。そこを労るように舐めて、それから何度も啄んだ。







あれ；エロ始まんないす(；´Д｀)じ…次回は！！wwwwww


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ええと一応三年前に泰司と行った海についてはコチラ→Drivin’ to the …

他にも羞恥プレイ的過去作品享一×泰司シリーズあります。
よろしければドゾー




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