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トモダチ、卒業します。(11)(R18)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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※性描写です。18禁でおながいします。


「ん……」

 頬を拭う手が気持ち良くて目を細めると、木戸が身体を折って、その目元にキスをした。

「太一、好きやで」
「ん……っ、あっ」

 再び腰の動きが大きくなる。最奥で木戸を感じる度、身体の芯が歓びに震えて太一を啼かせた。それでももっと、木戸が欲しい。太一は自ら足を木戸の腰に絡め、もっと奥へと、木戸を導いた。その両足を木戸が抱えて、太一の身体を折るように覆い被さった。近付く木戸の唇。唇を開いてそれを待ち受ける。

「ん、ん……っ、ん」

 最初のキスの熱さとはまた違う、深みのある熱に溶けそうになる。

 木戸を知ってしまった。

 もう、木戸なしではいられない。一か月なんて、全然必要なかった。たった数時間。それだけで充分だった。

 ――もう戻れへん。でも、望んでた事や……。

 太一は木戸の背に、両腕を回して木戸を引き寄せた。太一に引っ張られる形になった木戸の身体で、太一の腰が高くで折れ曲がる。その分、また深くで木戸を感じた。

「ん、っふ、……んっ、ンっ」
「太一、めっちゃイイ……っ」

 強く打ち付けられ、拓かれる。あるいは今日初めて知ったその場所が、木戸の切先に抉られる。木戸の額に浮かぶ汗の水滴が結ばれて頬を伝い、顎先から滴って太一の頬に落ちた。その雫が、太一を沸点へと誘った。

「んっ、木戸、ぁ、も、俺っ、イきたっ、もうっ……」
「ん、俺ももう……あかんわ……っ」

 全身に力が入り、木戸の背に爪を立てる。木戸が、太一の雄を握った。

「あ、木戸っ、イ……っ、イく……ぁっ」
「んっ、太一、……っ」
「あぁっ……っ」

 中で、木戸が爆ぜた。薄く目を開けて、木戸を見上げる。
 
 痙攣の度、跳ねる木戸の顎。
 小さく漏れる、呻き声。
 食いしばる歯が、僅かに開いた唇の隙間から見える。
 初めて見た、木戸の表情。

 木戸にこんな表情をさせる事ができたのが自分だと思うと、木戸への愛しさが身体から溢れ出そうになる。多分ほんの数秒。そんな事を思いながら、太一も木戸の手の中で、果てた。



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