すべては愛のせいだろ？（２）

　二人が知り合ったのはいわゆるその手の店だった。ゲイの集まるその店で友達になれば、ほんの少しのきっかけさえあれば簡単にカラダの関係に至る。互いにタチ同士であっても、この男、聡士にかかればそんな事は大した事ではなかった。

　過去に数度。今日淳汰を居酒屋に誘ったのと同じ軽さで、聡士は「今日相手、見つかってねんなら俺と行っとく？」と淳汰を誘った。

　そして今夜も。ここに呼び出されたその瞬間から、聡士の意向によってはあるかも知れない、という心積もりは淳汰にできていた。

「京都弁の男って、お前話した事ある？」
「いやねぇけど」
「なんて言うかさぁ……あゆのをはんなり、って言うのかな。珍しいからつい色々話聞こうとしちゃてさ。一応その同期のヤツのコイビトなんだろな、って分かってたから手ぇ出したりするつもりはなかったんだけどね。でも言わせてみてぇよな、『堪忍……』とか『もうあかん……』とかさ……」

　あー……と聡士はぼんやり宙を見上げ、最後には垂涎の勢いで口元を緩めた。

「聡士お前……そんな顔でその子に話かけてたんならそりゃ逃げられるって」
「そ？」
「ああ。スゲェエロい事企んでそうな顔」

　先に一人飲み始めていた酒の所為か、いつも目の奥で見え隠れするなんとも言えない色気をほんの少し隠すのをやめ、聡士は淳汰に流すように視線を向けた。

「俺のお陰で今頃二人盛り上がっちゃってんじゃねーの？」
「あーはいはいそーかもね」
「そこ棒読みしない」

　それでも聡士は可笑しそうに笑い、そしてちょうど運ばれてきたビールのジョッキを手にした二人は無言でガチリとジョッキを合わせた。




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↓二人がちょろっと出てくる話はコチラ
中野聡士→『にしがひがしに』
山井淳汰→『24/7(twentyfour-seven)』


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BL居酒屋というのがあるそうですね(*´∀｀)
どんだけっつうくらい居酒屋の出てくる話ばっかな
ウチのキャラたちの行きつけだとイイなぁ(*´∀｀)
そしてその隣ではよそ様のキャラがエロい会話しながら飲んでたらイイなぁ(*´∀｀)　
そしてこの↑の二人の会話を誰よりも楽しんでるのはきっと私wwwwww
こんなんですがお付き合いいただけたらウレシスです(*´∀｀)
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