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すべては愛のためだろ?(3)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 缶ビールを二本、その手に携えて戻った聡士から、差し出された一本を受け取る。のそりと身体を起こし、プシュ、と音を立ててプルを開けた淳汰は、今思い出したかのように口を開いた。

「そういえば今日、……」
「――あ?」
「集荷先で会った。七月って人」
「あぁマジ? へぇ……何か言ってた?」

 驚いた様子の聡士が、心なしか嬉しそうな表情になった気がする。やっぱり彼の事が気になるのか、などと考える自分がまた恨めしい。淳汰はそんなもやもやした感情を飲み下すようにビールを煽った。

「聡士に会ってるなら、連絡くれって伝えといてくれって」

 言い終えるとすぐ、淳汰は伝えたからな、と言わんばかりにビールを一気に飲み干した。空になった缶をくしゃりと緩く握り潰し、床に転がすと淳汰はまたベッドにごろりと寝転がった。それでも聡士の反応が少し気になる。淳汰は俯せのまま、横目で聡士をちらりと見やった。

「――ふーん」

 聡士は聞き流したのか、なんでもない事のようにそう一言口にして、ビールを傾けた。それだけの反応では聡士が読めない。七月と連絡を取るのか、取らないのか。会ってまた……彼と寝るのか。

「それだけかよ」

 思わず出た言葉に、しまった、と淳汰は内心舌打ちをした。

 ――これじゃ俺が聡士の反応を気にしてるみてぇじゃねぇかよ。

 いや、実際気になっているのだが、それがバレたか、と慌てて淳汰は聡士から視線を外した。

「何が?」

 淳汰の問いの真意を問うように聡士が聞き返した。

「……いや、なんでもねぇ」

 俯せになって小さく溜め息を吐く淳汰に、聡士はにっと笑った。

「気になる?」

 缶を床に置いて、聡士が再びベッドに乗り上げてくる。肩に手を掛けられ、淳汰は強引に仰向けに促された。




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聡士×淳汰





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コメント
こんばんはー
七月さんていうのですか!実はこの彼大好きだったんですよね。
淡色短髪ていうだけでくるのにこの、
容赦なくエロなオーラを纏ってるところがいいですねー。
そう言えば榛名さんも大好きですねわたし。
(こういうルックスでこういうムードの人好きだったんですね。知らんかった。

いやいやいや、そうではなくて、妬いてる淳汰が可愛いです。
なんとなーく聡士には読まれてそうなところが可愛いです。
そんな風だからウケるはめになったんでしょうか(笑

続き楽しみにしてます!!
2009/02/18(水) 17:48 | URL | りり #-[ 編集]
こばわー(*´∀`)
>りりさん(*´∀`)

ナツメの次はナヅキですw全然性格のタイプは違いますが
過去どっかで絡みは(エロじゃなく)あったんじゃないかと
思われる同じよな世界でフラフラしてた人と華麗に遊んでる(?)(と思われる)人の二人な気がしますw
ルックスは榛名とモロ被りで榛名に怜史がいなければ
榛名を使いたいくらいでございますですw
いやしかし垂れ流すエロさの描写てムズカシスですねあああ(;´Д`)
そんな二人を(七月と榛名w)大好きいただいてアッ――!りがとうごじゃいやす(*´∀`)

淳は最初ヤキモチから入りますが次第にシフトチェンジ
いたしますw
ヤキモチとタチ×タチのガチンコがなんとなく絡み合うような感じ……になるような(おおまかなイメージw)
にしても聡士の動きは私の手に負えない部分があるので
また当初の予定通りに行かないかもしれないですアワワワ

そんなテケトーな構成で書いてますが
マジメに取り組みますので(←)
よろしければ引き続きお付き合いよろすくおながいしますw
2009/02/18(水) 19:29 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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