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すべては愛のためだろ?(6)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「あの」
「……ん?」
「あいつ彼氏、できて……」
「……え?」

 聡士の不義理を詫びるわけではないが、その肩代わりを。その原因が自分にあるのなら。

 そしてそれから僅かな、牽制。

 そんなワケだからもう、聡士に近付こうとするな、と。

 緊張でゴクリと喉が鳴った。それに反して、七月はぱちくりと、目を瞬かせた。

「あの聡士が、誰か一人に絞るなんて」

 そこにある感情は、心底意外に思う驚きしかないというような七月の表情。淳汰には、安堵と後悔。

 淳汰の言葉に七月がさほど傷つかなかったらしい事への安堵。それなら彼を慮ってそんな重大発表をしなくても良かったか、と小さな後悔。そしてけれども、それなら七月が聡士に近付く事も、これでなくなるかも知れないと、また安堵が訪れる。

「……でも、そういえば」

 七月がふと、何かを思い返すように遠い目をした。

「最後聡士に会った日、山井さんも見かけた、あの日ね」

 覚えてる? と問うように七月が軽く眉を上げて淳汰を見る。淳汰は黙って頷いた。

「なんか誰かと比べられてるような気がしてたんだよね」

 そっか、彼氏ね……、と七月は一人納得したように頷き、溜め息を吐いた。

 ――誰かと? ……って俺?

 嬉しいような気もする反面、もしかしたら七月と聡士はヤってなかったかも知れない、という淳汰の淡い期待が破れてまた、じり、と腹の底で嫉妬が燻る。

「じゃあ聡士はしばらくオアズケかな。……山井さんは?」
「え、俺?」

 突然自分に向けられた問いに、その問いの意味が分からず淳汰は自分を指差した。





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聡士×淳汰





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コメント
秘密拍手コメレスです(*´∀`)あ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!
>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

淳はいつの間にか聡士を好きになりすぎて
凸を使うタイミングをもうすっかり
失ってしまってますですはいw
って事で私もw
呼び覚ませタチスピリッツ
そんで聡士に思い知らせろw
…とは思いますが
ホンモノ的にはアリと思うすけど
ボーイズ的にはNGと思うので
そこまでは行かない予定すw
一穴一棒主義のo-iさんにGOもろた事ですし、ガッツリやりたいところでもありますが(゜∀゜)アヒャ
てな感じに進めたいと思うす
引き続きのおつきあいよろすくおながいします(*´∀`)

うちにもぬこたんは出入りあるんすけど
やっぱなかなか萌ゆるドライバはいないですw
ぬこたんはネコすよベタにw
しかもキャッチが「宅配はネコである」だとかw(iさん情報)
さて淳汰が働くS運輸の採用担当は
どんな趣味なんでしょかw

2009/02/22(日) 01:04 | URL | #mQop/nM.[ 編集]
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