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すべては愛のためだろ?(8)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「淳汰、あれから七月に会った?」
「あぁ……? ん……」

 吐精の余韻でまだ霞んだ視界のままぼんやりと聡士を見上げる。顎を取られ、唇が重なると、それでもその心地好さに淳汰はゆったりと目を閉じて聡士の唇を味わった。

「集荷先なんだろ? だったら会う事もあんじゃねぇの?」
「ああ、昨日会った。……お前、俺が七月さんが連絡くれって言ってたって伝えたのに連絡してねぇだろ」
「ああ。まだしてねぇ」

 ベッドを下りた聡士は、その横でおもむろに腕立て伏せを始めた。淳汰も最初は驚いたこの光景も、今となっては見慣れたいつもの流れの一つとなっていた。

 学生時代フットボールで鍛えに鍛えた聡士の身体は、社会人になってその体力を持て余しているらしい。その余った体力全てを淳汰が受け止めるよりはこうやって筋トレに励んでくれた方がいくらかでも負担が軽減するだろうと、淳汰はいつも横目でそれを眺めていた。

「まだって……連絡する気あんのかよ」
「あるよ、一応。っふ、今、様子見」
「様子見?」
「そう、様子見」

 腕を曲げる度に息を吐く聡士の息遣いが部屋に響く。その合間を縫うように聡士が淳汰の問いに答えた。

 七月の立場から考えれば不義理であっても、淳汰の自己中心的に考えれば聡士が七月に連絡を取らないに越した事はない。

 だから聡士が七月に連絡を入れない事は喜ばしい事ではあるのだが、これからも淳汰は七月の働くオフィスへ集荷に行くわけだから、その度聡士からの連絡をせっつかれるかも知れないと思うと集荷に行くのも気が重くなる。

 何よりあの空気で近付かれると、どんな約束を取り付けられても頷いてしまいそうだ。

 二人のためにも、聡士の口からはっきりと、自分たちには関わらないよう早いところ七月に話をつけて欲しかった。





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聡士×淳汰





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コメント
2度めましてww
またまたコメ失礼しますっorz

聡士~!!なんですヵその焦らす感じ!!
淳汰切ないですねぇ・・・ ショボーン..._φ(・ω・` )

とゅぅヵ。七月ちゃまゎ淳汰狙いですかな?
2009/02/23(月) 18:08 | URL | ショコラ #-[ 編集]
いらっさいませー(*´∀`)
>ショコラさん(*´∀`)

いらっさいませこんばんわぁ~(*´∀`)
ようこそおこしくだたいますたワッショイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワッショイ

聡士、本能&ドS認定いただいてます(゚∀゚)アヒャ
本能で動くので回転早く察しも良く魅力ある人間(な設定w)なはずすけど
(そゆ風に描写できてるかは置いといてorz)
その相手をするのはきっとタイヘンす(;´Д`)
淳汰もタチれば巧い(本人談w)ハズなんで
はよタチらせてやりたいと思てますw

とゅぅヵ(YES!(*´∀`))
七月はあいー(*´∀`)楽しめそうな相手と見れば即行動w
淳汰ロックオーン入りますた(*´∀`)
私も繊細な分淳汰のが聡士より相手を思い遣るセクースを
するんじゃないだろかと思いつつw
浮気はないですエヘ

*********************************************

>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

淳じゅん、仕事っぷりもそうすけど根がマジメなものでw
伝言はキッチリ伝達しちゃいますたw
様子見は、七月の出方を見てますたw
書いてる人も無意識ですたが
聡士、どうみてもドSですほんとうにまりがとんございますたwwwwww
元はといえば聡士の過去の男(せフレ)なんで
聡士にキッチリケジメつけさせないといけないすねw
ちゃんとそういう流れに持ってけるか
いさささささかいやかなり不安ですが
最後まであたたたたたかく見守ってやってくだちぃ(*´∀`)


2009/02/23(月) 23:59 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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