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すべては愛のためだろ?(10)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「……行くな。これでもお前に独占欲出てきてんだよ。もう誰にもお前ん事は触らせねぇ」

 ――独占欲。

 その言葉が淳汰を甘く支配する。

「……行かねぇよ。今言ったろ」

 淳汰は濡れた唇を手の甲で拭った。

「あと携帯」
「――あぁ?」
「登録させられただろ? 七月のアドレス」
「ああ」
「消せよ」
「……好きにしろ」

 ――それがお前が俺を好きだと言う気持ちの現れなら。俺はきっと、それを嬉しいと、思ってる。

 ベッド脇に無造作に置いていた携帯を淳汰自ら腕を伸ばして拾い上げ、それを聡士に手渡した。受け取った聡士は、その事に満足したのか結局何の操作もしないままそれを枕元に置いた。

「淳汰、……好きだ」
「……ん」

 聡士から落とされる言葉とキスに僅かに表情を緩める。そのまま聡士の身体が重なり、キスに再び意図を持った熱さを伴い始めた。

 聡士が愛しい。けれども聡士を受け入れる度、淳汰にも気付かない程に少しずつ、何かが募っている。それは諦めのようなものかも知れない。薄紙を一枚ずつ、重ねるように。

 好きな相手を受け入れその相手と一緒に居るためにはけれどもそれも、必要な事なのだろうと淳汰は思う。そうやって互いに混じり合い溶け合ってゆくのだろう。そしてそう思える程に、聡士の全てを好きなんだとも思う。

 ――なあ聡士、お前は?

 確かに聡士は、淳汰を好きなんだろう。それはちゃんと淳汰にも伝わってくる。本能で今までをやってきた聡士は、けれども本能でどこまで考えているだろう。

「聡士、……好きだよ」

 聡士がその言葉に驚いたように淳汰を覗き込む。緩く浮かべた淳汰の笑みに、聡士は黙って目を細め、淳汰を強く抱き締めた。






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聡士×淳汰





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コメント
Σd(・ω・`)
聡士たん・・・まさかまさかの独占欲ですねww
淳たんゎ「独占」されちゃってますねぇww
もぅなにに萌えてるのかわかりませんけど萌えです!!

聡士×淳汰ほんま最高ですゎ♪
2009/02/25(水) 14:57 | URL | ショコラ #-[ 編集]
Σ(゚Д゚)
>ショコラさん(*´∀`)

あいーまさかの独占欲です(*´∀`)
まだまだジャイアン的精神の独占欲す(*´∀`)

>もぅなにに萌えてるのかわかりませんけど萌えです!!
わはははあざす!
もぅ私もなにがなにやらですが
萌えと言っていただければ何よりウレシスです(*´∀`)

ああん最高とかもうウレシスですゎ(*´∀`)
さとじゅんご支持あざす!
引き続きのご支援ご鞭撻の程よろすくおながいします!

2009/02/25(水) 21:52 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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