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すべては愛のためだろ?(12)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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「誘っただろ?」
「……ん、まだ連絡もらってないけどね」

「淳汰からなら連絡来ることはねぇよ」
「なんで聡士が言えんの?」

「俺のだから」
「……、……へぇ。そういう事」

 七月はいかにも興味をそそられたように笑みを浮かべ、薄目で聡士を見た。

「最後聡士とヤった時のあの感じ」
「あ?」

「俺、彼と比べられてた?」
「あー……うん」

 正直に頷くも、さすがに少しは悪いと思ったのか、七月から視線を外した聡士の様子に珍しいものを見たように七月は目を見張って瞬きした。

「いいよ。これで許してあげる……」
「んぁ? ……んっ」

 聡士が再び七月に視線を戻した時には既に、唇が重なっていた。七月が聡士のワイシャツの首元にすっと手を伸ばし、そこを掴んで聡士を引き寄せる。閉じた聡士の上下の唇をぺろりと舐め、それでも唇を開こうとしない聡士のかたくなさに笑いながらゆっくり唇を離した。

「聡士のこと、少しは好きだったのに」
「あーマジ? ……ごめん」

 聡士は今気付かされたばかりの事実に僅かに驚き、けれどもさして悪いとも思っていないような軽い口調で謝った。

「……聡士の口からそんな言葉が聞けただけでも良しとしておくよ」
「そりゃどーも」

 七月は引き寄せたことで乱れた聡士の襟首を流麗な仕草で直してやり、冬のこの季節にコートも着ていない聡士の背広の胸元をするりと撫でてから、その手を下ろした。

「――そういう事だから」
「淳汰君は寂しいんじゃない?」

 じゃ、と立ち去ろうとする聡士の背に、七月が声を投げた。

「……何が」

 聡士は立ち止まり、背は七月に向けたまま振り返った。

「聡士の事だから、使わせてやってないだろ」
「何を」
「……今言う? 淳汰君、タチなんだよね?」

 しばらく黙ったままじっとしていたが、ふ、と鼻で笑って一度七月を流し見て、聡士はその場を後にした。





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聡士×淳汰





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コメント
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2009/02/27(金) 18:27 | | #[ 編集]
コメあ(・∀・)り(・∀・)が(・∀・)と(・∀・)う!ございマス!
>↑秘密コメNさん(*´∀`)

はじめまんて(*´∀`)
コメまりがとんございます(*´∀`)
タチ×タチご支持あざす!
オトコくさーくやれたらイイなぁと思いつつ
淳がだんだんナイーブタンになってくのが心配す(;´Д`)

これからも(コッソリw)ハァハァお付き合いよろすくおながいします(*´∀`)

************************************************

>秘密拍手コメo-iさん(*´∀`)

あいー七月のスキはあんまアテになんないぽいす(設定w)
淳の方がコザッパリしてそうなので
淳にもきっと「あ、イイかも(ニヤ)」とか思ってるハズなんでw
超アゲアゲ期待&テンションあざすwwwwwwww
あいやそれでもご期待に添えますかどうかアワワワ
今回今んトコエロも少なく進行してますので
そしてなんとなくエロ書きたい欲求が減少気味なんで
どうなりますことやらあああああああアッ――!
それまでにガッツリ気分を(私のw)盛り上げたいと思いますっ!
七月、色気出せてますでしょか
クラクラウレシスです(*´∀`)
タチ×タチカポーに最強のアテウマを!!と念じながら書いてます(゚∀゚)アヒャ
色々未熟ですがもうすぐ山場の予定すドキムネ
引き続きのお付き合いよろすくおながいします(*´∀`)

2009/02/27(金) 21:38 | URL | ベラ #mQop/nM.[ 編集]
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