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すべては愛のためだろ?(14)

BL好きが書いた自作小説を短編・シリーズでぼちぼちアップしています。年下攻率高し。 18禁。
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 気付いたら、淳汰は自室の壁にもたれて座っていた。二人のキスを見たあのあと、どうやって残りの仕事をこなしたのか、どうやってここまで帰ってきたのか記憶にない。

 部屋は明るく、電灯が点いていたが、そのスイッチを入れた記憶も曖昧だ。

 ――あーあ。

 酒でも飲みたい気分なのかも知れないが、冷蔵庫に入ったビールを取るために腰を上げる気力さえない。淳汰はただ、眩しい程に部屋を照らす室内灯をぼんやりと見上げていた。

 ――聡士、七月さんと連絡取ったんだ。

 薄暗い路地、顔まではっきり見えたわけではない。けれどもその影で何が行われていたかは判別できた。あの暗さでも、聡士を見間違えることはない。

 そしてあの場所、あの行為。

 相手が七月であることは間違いないだろう。

 いやいっそ相手が誰であろうと、問題は聡士が淳汰意外の誰かとキスをしていたということだ。あの時間帯、あんな場所では酒に酔った悪ふざけも有り得ない。

 ――でもなあ。

 相手が七月なら、過去関係を持った事のある聡士なら簡単にキスに及ぶ事になるのは分かる気もする。

 ――それでもやっぱり拒んで欲しかった、よな……。

 ふぅ、と溜め息を一つ吐く。精神的な疲れで身体まで疲れた。疲れで固くなってしまった身体を解すように、首の後ろを手のひらで撫でた。

 不意に、玄関のドアが開く音が部屋に響き、どすどすと遠慮のない足音と共に聡士が部屋に入ってきた。

「おー淳汰。お疲れ」
「ああ、……お疲れ」

 着ていたスーツを慣れた様子で脱ぎ、もう定位置になったカーテンレールにスーツの掛かったハンガーを引っ掛ける。シャツや靴下類はもう当たり前のように洗濯機に放り込んだ。それから聡士が独身寮から持ち込んだ部屋着に着替えるその一連の流れを、淳汰はただ目で追っていた。





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聡士×淳汰





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コメント
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2009/03/01(日) 02:06 | | #[ 編集]
そろそろ正念場ですw(私のw)
>↑秘密コメHさん(*´∀`)

またのお越し&コメまりがとんございます(*´∀`)
フルネームはそうおっしゃるんすね! インプットです(エイエイ)(脳みそに)

あいー今回の話は前ほど長くはならない予定で
まもなく佳境に……入る予定すv
淳、だんだん女々しくなってきましたが
過去の自分を顧みて自分を取り戻そうと思考内だけでがんがります
(ってとこまで書いてありますw(゚∀゚)アヒャ)
そのあと聡士にがんがらせたいんすけど……どうなるかまだ分かんないすアセアセ

こんな感じに最後までもってくことになるかと思いますが
引き続きのお付き合いよろすくおながいします(*´∀`)

2009/03/01(日) 12:59 | URL | ベラ #-[ 編集]
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