すべては愛のためだろ？（20）（R18）

　――もう……お前には敵わねぇよ。これ以上の口説き文句、ねぇって聡士……。

　好きだから。抱きたい。

　好きだから。抱かれてもいい。

　聡士はちゃんと、分かっていた。

　胸が熱くなる。また泣きそうになって、けれどもそれは一度だけ鼻を啜って、そして笑うことで涙を止めた。

「てめぇでウシロ解したのかよ」
「――ああ」
「キっツいんだよ」
「……るっせぇよ」
「これじゃ動けねぇだろ？」

　聡士に体重をかけて、ゆっくりと聡士の背を床に落とした。

　聡士の両足を抱え上げ、下になった聡士をじっと、見つめる。

　聡士の中を全身で感じるように、ゆっくりと瞬きする。熱くて狭いそこは、どんな言葉より淳汰を愛していると、訴えているような気がした。

「……お前、ほんとに俺の事愛しちゃってんのな」

　いつもの聡士の口調を真似て言ってやる。

「……そーだよ」

　不貞たように、けれども素直に応える聡士が愛しい。

「聡士」

　根元まで繋がったそこを、ぐ、と腰を押し付けて更に奥を拓いた。

「んっ……」

　聡士が苦痛に小さく眉を寄せる。同時に狭い中がきゅ、と絞まり、更に淳汰を締め付ける。淳汰は少し笑って、少しずつ中を解すようにゆっくり、腰を回した。

「しょうがねぇから優しく抱いてやるよ」
「調子ん乗りやがって……んっ」

　身体を折って、聡士の唇を塞ぐ。淳汰を抱き締めるように、聡士の両腕が淳汰の背に回った。互いに唇の感触を確かめるように、何度も唇を食み合う。やがて舌を重ね合い、口内を愛撫し合う、深い口付けになる。






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聡士×淳汰





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