――今俺がここにこうやって生きていることができるのは、慎治さんとともに生きることができるようになったから。
歩は微笑に目元を和らげた。
「野田が時々浮かべるそんな表情見てたらなんか俺、野田の事好きなんかも、とか……」
「――え?」
「いや、かも、じゃなくて。俺……好きなんだよ、野田のこと」
「……野本」
歩は微笑に目元を和らげた。
「野田が時々浮かべるそんな表情見てたらなんか俺、野田の事好きなんかも、とか……」
「――え?」
「いや、かも、じゃなくて。俺……好きなんだよ、野田のこと」
「……野本」
歩は僅かに驚いて、数度の瞬きとともに野本を見た。
野本がその言葉に嘘はないと言うように、歩をじっと見つめる。歩はその目を黙って見つめ返しながら、たった今歩のことを好きだと言った、野本の言葉の意味を考えた。
歩も野本のことは好きだと思う。けれども野本のそれはもちろん歩の好きとは異なるだろう。
いわゆる、恋愛感情。
こんな自分でも、誰かにそんなふうに言ってもらえる日が来るなんて、思いもしなかった。純粋に、嬉しいと思う。
けれども。
野本の気持ちに応えることはできない。
どう伝えれば良いんだろう。
迷いながら歩はただじっと、野本を見つめ続けた。
「んな事急に言われても困るよな。特に男の俺が同じ男のお前をとか、普通引くし」
歩が黙ったまま何も話さない空気に耐えられなくなったのか、野本が作ったような明るい声で話し始めた。
「なんかさ、もうすぐ春休みだなぁとか、三年なったら選択するゼミも違うなぁとか、色々思うと言っとかねぇとなんねぇよな気がしたんだよね。……だから忘れてくれとは言わねぇけど、特に何も期待とか、してねぇから……、……」
最後には野本は、僅かに後悔混じりと思わせるような自嘲にも似た苦笑を浮かべ、コーヒーを飲み干した。
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6話くらいになりそうです(;´Д`)
野本がその言葉に嘘はないと言うように、歩をじっと見つめる。歩はその目を黙って見つめ返しながら、たった今歩のことを好きだと言った、野本の言葉の意味を考えた。
歩も野本のことは好きだと思う。けれども野本のそれはもちろん歩の好きとは異なるだろう。
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こんな自分でも、誰かにそんなふうに言ってもらえる日が来るなんて、思いもしなかった。純粋に、嬉しいと思う。
けれども。
野本の気持ちに応えることはできない。
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迷いながら歩はただじっと、野本を見つめ続けた。
「んな事急に言われても困るよな。特に男の俺が同じ男のお前をとか、普通引くし」
歩が黙ったまま何も話さない空気に耐えられなくなったのか、野本が作ったような明るい声で話し始めた。
「なんかさ、もうすぐ春休みだなぁとか、三年なったら選択するゼミも違うなぁとか、色々思うと言っとかねぇとなんねぇよな気がしたんだよね。……だから忘れてくれとは言わねぇけど、特に何も期待とか、してねぇから……、……」
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コメント
>秘密拍手コメiさん(*´∀`)
ええもう全く、オトコスキーが当たり前の世界の中
野本も一応ゲイなんすけど
こんなカンジの葛藤が恐らくフツウなんだろうと思うすw
ええもう私もガッツリ腐ってますんで
こういうフツウなだけですごくイイ人なんじゃないかと
おもってしまいますw
あいー(*´∀`)歩は自分をダイジに思ってくれる人には
ダイジにし返したいと思える人な設定なんでw
トモダチ関係は続きます(*´∀`)
グダグダに続いてますが引き続きも少しのお付き合い
よろすくおながいします(*´∀`)
こちらにもコメまりがとんございますたー(*´∀`)