コイゴコロヒトツ+ヒトツ（28）(R18)

　触れられてもいない身体の奥が、坂崎を求めて切なく疼く。意図せず背後がひくひくと物欲しげに震えて、自らのその刺激で粘膜の温度が上がった。壁に当たった背中が擦れて熱い。

　深く呼吸ができなくて、足りない空気を水面に求めるように顎を上げた。けれどもその唇も坂崎に容赦なく塞がれる。

「んっ、坂崎、も……欲し、挿れ……っ」

　唇を塞がれたまま、坂崎の口内に喘ぎながら訴える。坂崎の腿に背後を擦り付けながら、下着の中に手を滑り込ませて坂崎の雄を取り出した。坂崎の雄もまた、陣内を求めて熱く屹立し、緩く扱くとその先端から蜜が零れた。

「っ……陣内さん、解さねぇと……」
「いい、から早く……」

　――坂崎と繋がりたい。やっと一つになれた心。早く、身体まで一つに溶け合いたい。

「このままじゃ、痛くしちまうかも……」
「ん、いい、から……」

　ようやく離れた唇。坂崎が指を自らの唾液で濡らして、その手を陣内の背後に宛がい指先の潤いを後孔に塗り付けた。体重を半分壁に預けた形で、両足が抱え上げられる。背後に坂崎の先端を感じたと同時に、身体を落とされた。ぐ、と一気に坂崎が奥まで入ってくる。

「あ、坂崎っ……」

　脳髄まで穿たれたかのような痛み。同時に溢れる、狂おしいまでの快感。自由にならない身体の動きが、返って陣内を煽る。

「陣内さん、動きますよ」

　言い置いて、坂崎が腰を使い始めた。足を開いたまま掴まれ固定された身体が突き上げられる度、堪え切れずに声が漏れる。

「ぁ、っ、イイ、坂崎っ、もっと……、っん」

　貪欲な身体はもっと深くで坂崎を感じたいと、自ずと腰が前へと突き出される。背をしならせ坂崎を締め上げながら、振り落とされないように必死に坂崎の首にしがみついた。

「陣内さん……キツ……」

　坂崎が苦しそうに顔を歪める。その表情が酷く扇情的に感じて、陣内の全身がどくん、と脈打った。





駅弁なんですが、↑の描写でお分かり頂けてるでしょうか…(；´Д｀)




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