細い裏道をいくつも曲がって、木戸に手を引かれてやってきたのはラブホテルだった。
「ちょ、木戸……」
怯む太一にええから来い、と有無を言わさず連れられて、一室に入るとすぐスプリングのよく効いた大きなベッドに押し倒された。更にスプリングで跳ねる太一の身体の上に、木戸が覆い被さった。抱き締められ、四肢の自由が奪われる。
「ちょ、木戸……」
怯む太一にええから来い、と有無を言わさず連れられて、一室に入るとすぐスプリングのよく効いた大きなベッドに押し倒された。更にスプリングで跳ねる太一の身体の上に、木戸が覆い被さった。抱き締められ、四肢の自由が奪われる。
「くっそ……中野にお前会わせるんやなかった」
木戸の低い呟きが、耳元で聞こえる。
「馴々しぃ触りやがってほんま……」
木戸が太一の髪を梳いて額を合わせた。
「ていうか木戸……」
「……お前もヘラヘラ笑いかけてんなよなぁもー」
「――は?」
「俺のモンになってからどんどん色気出てきてんのに……あーもーホンマ油断してもた俺とした事が……」
悔しそうに唇を噛む木戸の両肩を、太一はぐい、と押した。
「ていうか木戸、聞けや」
「――なんや?」
「さっきの中野って奴、完全にお前狙いやろ」
「え? なんでやねんないない有り得へんて」
「気付かへんお前も相当やん」
木戸と中野はあんなやり取りを普段からやっているんだろうか。中野は、木戸のツッコミを誘導し、思う通りに入ったら酷く楽しそうにしていた。
太一にちょっかいを出したのは、明からに木戸の反応を面白がっての事なのに。
――俺多分間違ってへんと思うねんけどな……。ホンマに分かってへんのか? こにゃろ。
腹立ち紛れに太一は木戸の頬を摘んだ。
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木戸の低い呟きが、耳元で聞こえる。
「馴々しぃ触りやがってほんま……」
木戸が太一の髪を梳いて額を合わせた。
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「……お前もヘラヘラ笑いかけてんなよなぁもー」
「――は?」
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「ていうか木戸、聞けや」
「――なんや?」
「さっきの中野って奴、完全にお前狙いやろ」
「え? なんでやねんないない有り得へんて」
「気付かへんお前も相当やん」
木戸と中野はあんなやり取りを普段からやっているんだろうか。中野は、木戸のツッコミを誘導し、思う通りに入ったら酷く楽しそうにしていた。
太一にちょっかいを出したのは、明からに木戸の反応を面白がっての事なのに。
――俺多分間違ってへんと思うねんけどな……。ホンマに分かってへんのか? こにゃろ。
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