そばにいるから。（31)（R15)

　俯いた顔を上げることができない。上げてしまったらきっと、全てを塞き止めている砦が決壊する。もう、学なしではいられなくなる。学の全てが、欲しくなってしまう。

「お前が誰かのモノになるなんて、思いもしなかった」

　学が悠の肩に顎を乗せて俯く。今学はどんな表情(かお)をしてるんだろう。学もまた、溢れそうなもの全てを、俯く事で堪えてるのかも知れない、と感じた。

「ハルカ、今度はちゃんとやるから」
「……ん」
「ヤろ」
「……うん、……、サトル、……したい」

　俯いていた顔を上げて、両腕を学の背に回した。その背をゆっくりと撫でると、学がぴく、と震えた。

「ハルカ」

　強く、手を引かれる。

「……、ぁ」

　気付いたら、ベッドを背に縫い付けられていた。

「……、ハルカ」
「ん……」

　学に見据えられたのも束の間、唇が重なった。悠自ら薄く唇を開くと、学の舌が待ち構えていたように悠の舌を絡め取った。捕らえられた舌には時折淡く歯が立てられ、唾液ごと吸い上げられる。

「んっ、は、ぁ……」

　奪われる。心ごと。今まで押さえ付けてきた想いが溢れ出す。

「サトル、サトル……好き、……好き」

　キスの合間、喘ぐように伝える想い。夢中で、学の唇を味わった。









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野田学について(*´∀｀)

叔父：野田歩（あーちゃん）
父　 ：野田進
『野田学、10歳。好きな人がいます。 』

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