そばにいるから。（33)（R18)

　より密着した身体。触れ合う二人の熱を、一緒に握った。悠の手の上から、学の手が重なる。

　顎が跳ねる。学がその顎先を口に含めて、そこにも淡く歯を立てた。

　学が小さく眉を寄せ、低い呻き声を漏らした。その声で学もまた限界近い事を知る。自分に触れる事で学の身体に変化が起こるその事実が嘘みたいで、嬉しさに胸が熱くなる。

「ん、っん、ぁ、イく、サトル、あぁっ……」

　二人、共鳴するように身体を震わせた。二人の精が同時に爆ぜ、二人の腹を白く汚した。

　更に数度、吐精の余波に身体が痙攣する。

「ぁ、っん、っ、ぁ……」

　ようやく痙攣が収まると、ぼやけた視界に学が映った。荒い呼吸で肩を上下させながら学を見詰めると、呼吸の届く間近で学と目が合う。

「ハルカ、……」

　学がふと目元を緩めた。可愛い、という言葉を悠に落とし、いつの間にか悠の目尻に浮かんでいた涙を、学がそっと、キスするように舐め取った。

　腹を濡らした二人の白濁を学が手で拭い取り、吐精の余韻に浸る間も無く学の手は次の行為の為に動き始める。二人の精で濡れた学の指先が、悠の脚を割ってその奥へと伸ばされた。促されるまでもなく、悠は脚を開いてその指先を背後に迎えた。

　丸一日を経て閉ざしかけていた窄まりを再び綻ばせるように、学の指の腹が柔らかく撫でる。昨夜から遠く引きずったままの微かな鈍痛は、その優しい動きに熱を持ち、それすら快感へと形を変えた。

「んっ、サトル……」

　背を駆け抜ける官能をどう受け止めて良いのか分からずに、助けを求めるように学の腕を握った。

「なにハルカ？　痛ぇ？」

　小さく首を横に振ると、学の指先が浅く中に挿し込まれた。指先は、白濁の滑りに助けられて、難なく悠の中へと入り込む。

「ぁ、……」
「ハルカ、アイツと俺、比べてる？」

　訊きながら指先は悠の浅い部分でぐるりと回る。

「んっ、アイツって……」
「さっきの。オッサン」

　口に出すのも気分的に憚れるらしく、学の唇が小さく尖った。






←32へ　/　→34へ
←１から読む






野田学について(*´∀｀)

叔父：野田歩（あーちゃん）
父　 ：野田進
『野田学、10歳。好きな人がいます。 』

↑よろしければ合わせてドゾー



にほんブログ村

↑ランキング参加中す。よければポチっと押してクダサイ
書く意欲に繋がってます。